和漢のいろは Wakan no iroha
【東邦大学名誉教授 薬学博士 薬剤師】
小池一男先生の花通信【56】モミジイチゴ
皆様こんにちは、小池です。最近は気温の高い日が続きますね。熱中症対策を忘れずに。さて、花通信をお届けします。今日の花はモミジイチゴです。
◆モミジイチゴの撮影
モミジイチゴ(紅葉苺、バラ科)の花が連なっているところを撮りたいと思い、毎日里山を歩いていました。キイチゴの仲間で、とてもシャイなので林の中や縁で下向きに咲いています。また背が低いのです。ちょうど切り通しの場所があり、覗くように撮ることができました。
◆モミジイチゴ命名のわけ
葉が紅葉に似ていることからモミジイチゴと名付けられたようです。清楚な白い花弁がとても綺麗です。果実は梅雨のころ熟し、生食できますが、食べる前にワイルドに採る作業が待っています。キャンパスにはキイチゴの仲間のカジイチゴが自生していますので、こちらの果実はとても美味しく採るのが楽です。
◆甜茶の花も仲間
またキャンパスのテンチャ(甜茶)の花をよく見ると、広義にみるとキイチゴの仲間です。葉にジテルペン配糖体の甘い成分が含まれるので甘いお茶(甜茶)として利用されます。甜茶の「甜」は甘いという意味です。
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