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和漢のいろは Wakan no iroha

【東邦大学名誉教授 薬学博士 薬剤師】

小池一男先生の花通信【27】ヒガンバナ

こんにちは。小池です。不定期で花通信をお届けしています。自宅近くの神社の境内でヒガンバナ(彼岸花、Lycoris radiata、ヒガンバナ科)が咲きはじめました。曼珠沙華の呼び名もありますね。今日の花はヒガンバナです。

◆妖しさただようヒガンバナ

キャンパスの薬木園では、この赤いヒガンバナと花が白いシロバナマンジュシャゲ(白花曼珠沙華)が植栽されています。学生の方は是非ご覧ください。ただ決して一人では見に行かないように、不思議な世界が待ち構えています。なんてね。

◆ヒガンバナの効能

日本薬局方では、葉と枝先を「ガイヨウ(艾葉)」として収載され、漢方では温裏、止血、止痛の効能があり、食欲不振や冷えによる腹痛、出血、流産の予防などに用いられます。処方では婦人疾患によく使われる芎帰膠艾湯がありますね。

◆名の由来について

ちょっと勉強、属名Lycorisはヒガンバナ属、種小名radiata は放射状の舌状花をもつという意味です。そしてLycoris(リコリス)は、ギリシャ神話の海の女神「Lycoris」の名前から採ったもの。花がとても美しいことから。甘草の英語名がリコリス(liquorice)、カタカナ表記が同じなのでよく間違えられますね。今日からお彼岸(20日〜26日)です。

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