和漢のいろは Wakan no iroha
【東邦大学名誉教授 薬学博士 薬剤師】
小池一男先生の花通信【28】ゲンノショウコ
こんにちは。小池です。不定期で花通信をお届けしています。今日の花はフウロソウ科のゲンノショウコ(現の証拠)です。
◆3大民間薬、ゲンノショウコ
薬草園には白花と赤花の両方が植えられてます。通説によると赤花は西日本に多く、白花は東日本に多く自生しているようです。日本の3大民間薬の一つで、日本薬局方にも勿論収載されています。
◆効き目がすごい
江戸時代の始め頃から用いられ、これを服用するとたちまち効き目が現れることから「現之証拠(ゲンノショウコ)」という名がついたと言われています。別名でミコシグサという和名がありますが、これは実が熟すと裂開して種を飛ばし、その姿が御輿の屋根のようなユニークな形状になることから名づけられました。
◆ゲンノショウコの成分
ゲンノショウコはドクダミなどと共に古くから日本で用いられてきた薬草です。一般には花期に地上部を採取し、乾燥させたものを用います。葉におよそ20%のタンニンを含み、その主成分はゲラニイン。他にコハク酸、没食子酸、ケルセチンを含みます。
◆ゲンノショウコの利用方法
主に下痢止めや健胃、外用では腫れ物、しもやけの洗浄に用います。また、入浴時に湯に入れて利用することもあります。乾燥したゲンノショウコ10~20gを0.5リットルの水で濃い目に煎じて飲用します。かぶれには冷やしてから塗布します。
詳細は、東邦大学のバーチャルラボラトリー 薬草園の世界ゲンノショウコ-旬の薬草をご訪問ください。
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