和漢のいろは Wakan no iroha
【東邦大学名誉教授 薬学博士 薬剤師】
小池一男先生の花通信【21】ユウゲショウ
こんにちは。小池です。不定期で花通信をお届けしています。
残暑お見舞い申し上げます。
今日は立秋ですね。暦の上での話ですが、秋はまだまだ遠いようです。ご紹介するのはユウゲショウです。
◆涼を誘うユウゲショウ
暑いですね。写真を見るときっと一瞬ですが,涼しくなります。
朝一番で医療センターへ行ってきました。ちょっと検査や診察、その後薬局を終えたあと、いつもの帰り道。ユウゲショウ(夕化粧、アカバナ科)が田んぼの土手に群生していました。
◆ユウゲショウの咲く時
別名をアカバナユウゲショウとも呼ばれます。南部アメリカ原産。明治時代に鑑賞用として持ち込まれたものが野生化した帰化植物です。今ではどこでもみかけることができます。夕化粧なので夕方から咲くと思われがちですが、実際には昼咲きで、夕方頃にはしぼんでしまう一日花のようです。なんなら朝から咲いていますよね。
◆粋なネーミング
でも花の色は、見ての通り艶っぽい。なので夕化粧はなんとも粋な名前だと思います。朝化粧、昼化粧と名付けたら、なんだか無粋です。名前を付けた人は開花時間なんかどうでもよかったのだと思います。相田みつを風に、植物学者だって人間だもの。
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