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和漢のいろは Wakan no iroha

【東邦大学名誉教授 薬学博士 薬剤師】

小池一男先生の花通信【3】ソバ

こんにちは。小池です。不定期で花通信をお届けしています。今日は蕎麦です。

◆蕎麦は可憐な花


今回は、ソバをご紹介します。
最初の花はタデ科のソバ(蕎麦)です。皆さんは花より蕎麦かもしれませんね。花は白やピンク、赤い色もあり、小さな可憐な花をたくさん付けます。5枚の花弁に見えるのは葉がへんかした萼(がく)です。勘違いしてしまいそうですが、俳句では「蕎麦」や「蕎麦の花」は秋の季語です。余談ですが赤いきつねと緑のたぬき、どっち派ですか。蕎麦が入っているのは緑のたぬきでしたか。

◆溝蕎麦(ソバ)というネーミング

次の花はタデ科のミゾソバ(溝蕎麦)です。花は可愛らしいピンクと白のグラデーションで、米粒のような形で枝先に密集します。こんなにキュートなのにミゾソバというのは、ちょっとそぐわない名前ですね。ミゾソバは溝などの肥沃な水湿地に群生し、花と葉がソバに似ているところに由来するそうです。

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