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和漢のいろは Wakan no iroha

【東邦大学名誉教授 薬学博士 薬剤師】

小池一男先生の花通信【6】

こんにちは。小池です。不定期で花通信をお届けしています。今日はカリンです。

◆名前もかわいい花梨の果実と花について


今日は花梨の果実をご紹介します。バラ科のカリン(花梨)です。綺麗な名前ですね。秋ごろに街を散策していると、ちょうど写真のような黄色い果実を見かけることがあります。そして果実が地面に転がっているので、貰おうかなという気持ちも芽生えます。春には可憐な花を見られます。バラ科ですので花弁は写真のように5枚が基本です。なかには八重で多数のものがあります。例としてよく知られるのは、八重桜や八重のバラです。

◆カリンの果実について

カリンの果実は生では食べられず、堅いので、そのままでは食用にはなりません。加工品としては、ジャム、シロップ、蜂蜜漬け、カリン酒が一般的です。コンビニなどでもカリンのど飴が売られていますね。カリンは咳や痰の症状を軽くするはたらきがあるとされ、カリンに含まれるポリフェノールは菌の繁殖を抑える抗菌作用と、炎症を抑え、痛む部分を和らげる抗炎症作用があります。

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