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和漢のいろは Wakan no iroha

食べるだけが薬膳じゃない

こんにちは、漢方薬膳アドバイザーの杏仁美友です。
先日生徒さんから、「薬膳を実践していても体調がよくならないのはなぜでしょう?」と聞かれました。
もちろん、薬膳は何でも治せる魔法の調理法ではないし、得意不得意があります。それと一番大事なことは………
おっとっと。ということで、今回は薬膳を実践するときに必要なことをご紹介したいと思います。

◆その人によって合う食材が異なる

薬膳の基本は大きく2つあります。ひとつは、「その日の体調や体質にあわせた食事をとる」ということです。カラダが冷えていれば温かいものを食べ、うるおい不足なら、体液を補うような食材を食べるのが薬膳です。重要なのは、自分に合っているかどうかです。たとえばわたしには玄米が合うけれど、アナタには玄米は合わないことがあるということです。玄米は精製した白米にはない栄養がたっぷり含まれていますが、胃腸が弱いタイプは玄米を食べても消化がきちんとできず、胃もたれを起こすことも少なくありません。

◆わたしたちも食べ物も生薬も自然の一部

薬膳のポイントのもうひとつは「自然に逆らわない」ということです。これは食べ方というより、生き方ですよね。自然のなかにわたしたち人間も生かされているので、自然を無視した行動をしてはいけないということです。暑い季節はカラダの熱を冷ますものを食べて体温調節をし、寒い時期は鍋やスープなど温かいものを口にして、カラダの芯から温める。なお薬膳では、穀物や肉、魚介、野菜、果物以外に、生薬を入れることがあります。生薬は草や花、根っこや茎などの天然物が多いですよね。つまり生薬も自然界に溶け込んでいるもので、わたしたちが口にする食事との隔たりもないのです。

◆薬膳に必要なのが養生

以上の2つが薬膳の基本ですが、それらを実践するときにかかせないのが「養生」なんです。養生とは、病気を防ぎ、健康を維持するためにはどうすればいいかを考えて過ごすことです。漢方だけ飲んで、もしくは薬膳を食べているだけでは、その効果は100%とは言えません。きちんと睡眠をとり、ストレス発散し、疲れをためないこと。そうすることで体内にエネルギーが蓄えられ、病気に打ち勝つ力が生まれるのです。

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