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和漢のいろは Wakan no iroha

民間療法ウソ・ホント

こんにちは、漢方薬膳アドバイザーの杏仁美友です。
実は市販のジャムって甘すぎるのであまり購入しないのですが、
先日デパートで試食したらとっても美味しかったので、
我が家の朝食の定番になりつつあるサツマイモのジャム。
お芋の味がちゃんとして、甘さも自然な感じで丁度いいのです。
もう少し大きめのサイズならいいのにな、
と思うほど減りが早いので、
これは家族ではまっているということでしょう。

◆便秘にはバナナ?の民間療法

こんなふうに一度気に入るとずーっと食べ続ける傾向がある我が家ですが、今回は巷でいいといわれている健康法をテーマにしてみます。(ちなみにさつまいもは温にも涼にも傾かない性質で、胃腸の機能を整えて、元気をつける食材です♪)

まずは「便秘にバナナ」。バナナはスーパーで手に入りやすいし、値段もそんなに高くないし、
皮をむけばカンタンに食べられるので、常備しているお宅も多いかもしれませんね。
そんな庶民的で可愛らしいバナナに便通を良くする作用があるのはホントです。

◆体質のタイプを知る

しかし、南国のフルーツだけあってカラダを冷やす作用も高いのも事実。
バナナのような熱を冷まして腸を潤すようなものは、暑がりで口がよく渇くような熱タイプには向いていますが、
寒がりで手足が冷えているような寒タイプには不向きなのです。
便秘にいいからと寒タイプの人がバナナばかり食べると、かえって腸の機能が低下し、
便が出にくくなるケースが少なくありません。
なのでバナナを食べても便秘が治らない人は、自分の体質に合っていないのだと思ってよいでしょう。
バナナをヨーグルトに置き換えても同じです。

◆根菜、実はカラダを冷やす?

つぎに「根菜類はカラダを温める」という話。しょうがはカラダを温める根菜類に入りますが、
それ以外はそうではありません。大根はカラダを涼しくさせる性質の涼性で、
ゴボウはカラダの熱を冷ます寒性(涼性より冷やす度合が高い)です。
なお、ごぼうの種は解熱作用や消炎作用があり、熱を冷ます働きが高い生薬になります。
なので冷えが気になる場合は、大根はおでんなどにして煮込んだり、ゴボウは唐辛子を加えて
きんぴらなどに工夫するといいでしょう。ちなみに、レンコンもカラダを冷やしますが、
加熱すると平性にかわる特殊な食材で、熱を加えると下痢や胃の不快感にも役立ちます。

◆刺身には生姜の民間療法

逆に、日本の食文化でも漢方の道理にかなったものも結構あります。
「刺身にしょうが」は生魚の臭みや中毒を予防するだけでなく、生魚の寒涼性をしょうがの温熱性で緩和する働きもあるのです。

そうそう、お正月にお餅を食べた方も多いと思いますが、来年はお餅におろし大根をからめた
「辛味もち」をお忘れなく。お餅はカラダを温めて体力をつけてくれるものですが、
大根は消化を良くしてお腹のハリをとってくれる働きがあるのです。
一緒に大根を取ることによって、お餅などの炭水化物の消化を良くする働きがアップし、
暴飲暴食などで疲れた胃腸をいたわってくれますよ。


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