和漢のいろは Wakan no iroha
【東邦大学名誉教授 薬学博士 薬剤師】
小池一男先生の花通信【75】イヌサフラン
皆様こんにちは、小池です。花通信をお届けします。今日の花はイヌサフランです。
◆イヌサフランが痛風の薬に
さて、秋を感じるハーブといえば、なんてったってイヌサフラン(犬泪夫藍、Colchicum autumnale、イヌサフラン科)。種小名autumnaleは「秋の」という意味です。和名はサフランにやや似ているが、サフランには劣る植物ということを示しています。イヌサフランに含まれるアルカロイド、コルヒチンは、痛風発作の緩和と予防に使われてきました。
◆イヌサフランには猛毒が
植物全体に「コルヒチン」という猛毒があります。誤って食べると、腹痛、下痢や嘔吐、血尿、呼吸困難などの症状を引き起こし、死亡例もあります。この毒は、加熱調理しても変わりません。民間での使用は控えましょう。葉が行者にんにくと間違えやすいので注意しましょうね。
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