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和漢のいろは Wakan no iroha

みなさんこんにちは!漢方&薬膳アドバイザーの杏仁美友です。今回のテーマは「不眠」なんですが、中医学では不眠のことを「正常な睡眠が失われる」と書いて「失眠」といったりします。

なかなか入眠できない、一旦目が覚めたら眠れなくなる、夜中に必ず一度起きるなど、心地よい眠りができない程度や症状も人さまざまで、老若男女普遍的な悩みの代表ともいえます。

わたしの場合、通常はベッドに入ったら5秒で爆睡状態なのですが、翌日大事なイベントが控えている時などは、こんな話をしたいなどいろんなイメージが膨らんでしまい、気がついたら目を閉じたまま1時間経っていたということがあります。

さて、中医学では不眠のタイプを「虚」と「実」にわけて考えることができます。「虚」は精神疲労などで、脳を養う血が足りないなど「何かが不足している」タイプで、「実」はストレスや食べ過ぎなどで、体内に余分な熱がこもってしまう「何かが過剰、もしくは滞っている」タイプが代表的です。

また、関連のある臓器は思考活動に関わる「心」だけでなく、中医学では自律神経をになっている「肝」、消化器系の総称である「脾」、心の機能の亢進を抑える機能をもつ「腎」なども関わり、カラダとココロのアンバランスを整えながら不眠の改善をはかります。

ミントレモネード

では具体的なタイプ別不眠の対処法をご紹介しましょう。ストレスが溜まってイライラし、ため息をついたり、目が充血するなどの症状がある場合、自律神経をコントロールしている「肝」の機能が亢進して熱がこもっているので、肝の熱を冷まし、精神を落ち着かせることが重要です。

肝の働きを正常にもどす食材には、セロリ、セリ、トマト、菊花、ミント、アワビなどがあります。野菜などは炒め物やスープにしたり、花系はブレンドティーにして飲むのもオススメです。

暴飲暴食などがたたり、胃熱や痰熱を生じる場合は、まず消化機能を整えて精神を落ち着かせることが必要です。大根、タケノコ、レンコン、白菜、緑茶など、熱を冷まして痰を取り除いてくれる食材を摂るとよいでしょう。

日頃からのぼせや口の渇きがあり、手足が熱い、寝汗やほてりがあるなど、体内をうるおす水分が少ないタイプは、カラダに必要な水分を補い、火を鎮めます。更年期に多い症状ともいえます。

このような場合は、長いも、ハマグリ、イカ、牡蠣、アサリ、アワビ、クコの実など、水分やミネラル分の多いものを心がけて食べるようにしましょう。お肉なら鴨肉や豚肉がオススメです。

最後は、過労や悩み過ぎなどで消化機能が低下し、心に栄養を与えることができないタイプです。このようなタイプはマジメで日頃から責任感が強い人に多く見られます。

食材としては、気を補う穀類、イモ類、豆類、牛肉などの肉類、血を補う黒ごま、ホウレンソウ、レバー、牡蠣、ナツメなどがいいでしょう。

夜は陰の時間です。陰は肌を潤すので、美肌ケアにかかせません。不眠は美肌の大敵!この機会にしっかりとケアしましょうね。

■今月のおすすめ食材

動物の肉は薬膳でも元気をつける働きがありますが、その中でも「滋陰作用」といって、カラダに必要な水分を補ってくれるのが「豚肉」です。栄養学的にも疲労回復に良いビタミンB1が豊富で、スタミナ食材でもあります。炒め物、しゃぶしゃぶ、スープなどに!