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和漢のいろは Wakan no iroha

貧血や物忘れに「かきとほうれん草のホットサラダ」

こんにちは、漢方薬膳アドバイザーの杏仁美友です。物忘れについての苦い記憶からお話します。
先日、薬膳の協会で受けもつ「生薬の使い方」講座の時のこと。
蓮の実は「そんなに甘くない栗の味」とか、サンザシは「姫リンゴのような形と食感」など、生薬の味や形などをよくたとえで説明するのですが、「茯苓(ブクリョウ)もち」の例で用いる名称が出てこなかったのです。

◆漢方の生薬、茯苓

ちなみに「茯苓もち」とは、茯苓というキノコの粉末や米粉でできた、円形のお菓子です。茯苓は胃腸を元気にし利尿作用があるので、水太りによい生薬なのですが、西太后が好んで食べていたもののひとつとされ、北京の空港で10年ほど前に購入した記憶がありました。
茯苓

◆出てきそうで出ない物忘れの理由

毎回話すことなのに今回は一向に言葉がでてこない。でも生徒さんにヒントを話していたら皆さん優秀です、正解がでました。
「そう、南部せんべい!」
味と形はまるで南部せんべいなのです。ということでわたしも気持ちがすっきり♪(しかし血虚のせいか、こういう物忘れが実に多い)

◆血虚タイプの特徴

わたしのことはさておき、脳を養うための血液も足りないので、物忘れや不眠などになりやすいのが血虚タイプ。このほか、貧血、爪が割れやすい、
髪にツヤがない、生理の経血が少ないなどが血虚の特徴でもあります。

◆血虚に良い食材

ということで、まずは血虚によい食材をご紹介しましょう。

クコ、黒ゴマ、レバー、ほうれん草、かき、まぐろ、いか、あわび、黒きくらげなど(アキョウ、ロクキョウもそうですね!)

今回はその中からかきとほうれん草をピックアップしました。両方とも血を補うだけでなく、「滋陰」といってカラダに必要な水分を補い、うるおいを持たせる働きがあるので、乾燥しがちなこの時期にもぴったりです。

◆「かきとほうれん草のホットサラダ」の材料 2人分

●生食用かき(むき身)…100g ●ほうれん草…1/2わ
●ベーコン…2枚 ●にんにくの薄切り…1かけ分
●たれ(酢、しょうゆ、酒…各大さじ1)
●バター…大さじ1 ●オリーブオイル…大さじ1
●片栗粉、小麦粉、塩、こしょう…各少々

◆「かきとほうれん草のホットサラダ」の作り方

【1】ボールにかきを入れて片栗粉をふり、そっともんで汚れを落とし、水けをきる。塩、コショウをふり、小麦粉を薄くまぶす。

【2】ほうれん草は水にさらしてあくを取り、水けをきったら長さを4等分に切り、器に盛る。

【3】フライパンにバターとオリーブオイルを入れて熱し、かき、1センチ幅に切ったベーコン、にんにくをこんがりするまで炒め、具だけいったん器に移す。
フライパンに残ったエキスにたれを足し、温まったら器に回りかけ、ざっくり混ぜる。仕上げにコショウをふる。

◆「かきとほうれん草のホットサラダ」のポイント

かきの表面を焼くことで、旨みが逃げません。なお酢をバルサミコ、酒をワインにするとさらに洋風に!
おいしく食べて、物忘れを吹っ飛ばしたいですね。


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