和漢のいろは Wakan no iroha
屠蘇散で無病息災の1年に
屠蘇散で無病息災の1年に
皆様、こんにちは。和漢SINCAスタッフです。「光陰矢の如し」。なんだかあっという間に2025年となりました。新年はいかがお過ごしでしたか。
屠蘇散って知っていますか
元旦に「お屠蘇(おとそ)」を用意される方はどれくらいいらっしゃるのでしょう。ドラッグストアのレジの横などにさりげな~くおいてある「屠蘇散」というものをご存じですか?あまり馴染みがないかもしれませんね。生薬をたくさん使った屠蘇散は、お正月に
無病息災を願うのにぴったりの薬酒が作れるものです。
どんないわれがある?
「お屠蘇(とそ)」とは「屠蘇酒」とも言われます。もともとは魔除けのために生薬を、清酒やみりんに1晩漬け込む薬酒でした。
「屠蘇」には「鬼を葬ったり邪気を払い、生気をよみがえらせる」というような意味があります。お祝い酒として清酒をお飲みいただくだけでもいいですね。でもせっかくなので生薬を漬け込んで、より「邪気払い」と「無病息災」の効果を高めてみましょう♪
屠蘇散の生薬
白朮(びゃくじゅつ)
元気を補って、胃腸のすこやかに。余分な水分を排出する。
桔梗(ききょう)
肺の機能を助けて、痰や膿を除く。
山椒(さんしょう)
寒さを散らし痛みを止める。胃を健やかにする。
防風(ぼうふう)
全身をめぐり風邪の邪気を発散。
北沙参(きたしゃじん)
潤いを与えて肺を清らかに。胃にも潤いを与えます。
肉桂(にっけい)
腎・経絡を温めて、寒さを散らし痛みを止める。
陳皮(ちんぴ)
気を巡らせて胃を健やかに、もたれ食欲不振に〇。
丁字(ちょうじ・クローブ)
お腹を温めて、消化機能を促進、胃を健やかに。
屠蘇散で元気に過ごす
こちらは、ドラッグストアなどの屠蘇散によく入っている生薬の一例です。寒さによる風邪予防・痛みに良いもの、肺や胃腸の機能を手助けするものが入っていて冬の不調にもぴったりな内容ですね。2025年の元旦は過ぎてしまいましたが、来年こそ薬酒の屠蘇酒に挑戦したいという方、ぜひお近くのドラッグストアをチェックしてみてくださいね。
屠蘇散の作り方
ドラッグストアに「屠蘇散」というものが販売されています。そちらを容器に入れ、日本酒もしくは、みりん、または半々ずつでもよいです。計300ml~400mlほどで、フタをして漬け込んでみてください。翌日にはおいしく召し上がれます。
2025年も皆様の笑顔とご健康のお手伝いをさせていただけますと幸いです。
監修:Dr.Tei Ken
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