和漢のいろは Wakan no iroha
さつまいもの魅力
~健康にもいい、食べてもおいしい万能食材~
こんにちは。和漢SINCAスタッフのまいです。
日が落ちるのも少しずつ早くなり、涼しい風に秋の気配を感じる季節になりましたね。秋といえば「食欲の秋」。美味しい食材が次々と旬を迎え、食卓も華やかになります。前々回の記事では「食欲の秋とダイエット」について触れましたが、今回はその流れを受けて、これから旬を迎えるさつまいもに注目してみたいと思います。
皆さんは「さつまいも」と聞いてどんなイメージを持ちますか?
焼き芋、スイートポテト、大学芋… 甘くてホクホク、心をホッとさせてくれる存在ですよね。
実はさつまいもは「美味しいだけでなく、健康や美容の面からも大きな価値がある」ことが研究からも分かってきています。今回はその魅力を、葉まで含めてたっぷりお伝えします。
さつまいもにまつわる歴史と文化の変化
かつてさつまいもは、は江戸時代に琉球から薩摩へと伝わり、大飢饉や戦争から「命を救う食材」でした。
そのため、戦後以降「安価な代用食」のイメージをもつ方が多いさつまいもですが、近年世界的な栄養研究の進展により、「栄養価の高いスーパーフード」へと再評価されています。海外では、さつまいも葉が高級食材としてレストランで提供されるケースも増えているほど。まさに「逆転の発想」で、かつての庶民食材が今では健康志向の人々に注目されているのです。
色ごとに違う!さつまいもの品種と栄養特徴
実はさつまいもには多くの種類があり、色によって栄養素も異なります。
・黄色系(紅はるか、ハロウィンスイートなど)
βカロテンが豊富で、皮膚や目の健康を守り、免疫力を高める働きがあります。
・紫系(紫芋)
アントシアニンを含み、強力な抗酸化作用が期待されます。
眼精疲労や生活習慣病対策におすすめです。
・白色系
消化吸収が比較的穏やかで、
胃腸が弱い方や小さなお子さんにも向いています。
このように、同じ「さつまいも」でも種類によって体への働きが違うため、食べ分けることで健康効果をより幅広く得ることができます。
腸活・血糖コントロールの味方
さつまいもが現代人に注目される理由のひとつが腸内環境改善と血糖値コントロールです。
さつまいもが現代人に注目される理由のひとつが腸内環境改善と血糖値コントロールです。
・不溶性食物繊維 →腸のぜん動を促し、便通改善や老廃物の排出を助ける。
・水溶性食物繊維(イヌリン類似成分) →糖の吸収をゆるやかにし、血糖値の急上昇を防ぐ。善玉菌のエサとなり、腸内フローラ(細菌バランス)の乱れを改善する。
・ヤラピン(さつまいも特有成分) →腸の働きを促し、便秘予防に特化。
また、皮に含まれるポリフェノールは糖代謝を改善し、インスリン分泌細胞を保護する作用も報告されています。
実際に糖尿病の方に向けた栄養指導では「白米をさつまいもに置き換える」方法が推奨されることもあります。ごはんやパンと一緒に食べるよりも、置き換えで取り入れる方が健康効果を高められるのです。
葉っぱも栄養満点!「さつまいも葉」の実力
日本ではまだあまり馴染みがないかもしれませんが、さつまいもの葉は緑黄色野菜として非常に優秀です。
・クロロフィル(葉緑素) → デトックス、抗酸化、消臭作用
・ルテイン・ゼアキサンチン → 眼精疲労やブルーライト対策
・マグネシウム → 精神を落ち着かせ、ストレス・不眠の改善に寄与
・ビタミンK・βカロテン → 骨と免疫をサポート
実際、私も家庭で「さつまいも葉のおひたし」や「炒めもの」にして食べていますが、クセが少なく食べやすいのが特徴です。柔らかく煮れば高齢者でも安心して食べられるので、ご家族みんなで取り入れやすい食材ですよ。
科学的エビデンスと慢性病予防
最新の研究では、さつまいもやその葉に含まれる抗酸化成分が 慢性炎症を抑える効果 に注目が集まっています。「慢性炎症」とは体の防御反応であるはずの炎症が、原因が取り除かれないまま長期間にわたって持続していることを指し、糖尿病・高血圧・動脈硬化・がんなど多くの疾患の背景にあるとされ、抗酸化成分はそのリスク低減に貢献します。
・アントシアニン → DNA損傷抑制、がん予防
・フラボノイド → 血管保護、眼疾患リスク低下
・食物繊維 → 腸内フローラ改善、大腸がんリスク軽減
このように「おいしい」だけでなく、エビデンスに基づく「予防食」としての価値が高まっています。
調理法の工夫で栄養を最大限に
・蒸す → ビタミンCやポリフェノールを守りながら摂れる最良の方法。
・茹でる → カリウムを減らせるので腎疾患の方に適する。
・焼く → 甘みが増すが、一部栄養素は減少。ただし満足感は抜群。
・冷やす→調理後に冷やすことで、デンプンが難消化性の「レジスタントスターチ」に変化し、より低GI(血糖値の急上昇をおこしづらい)食品に変化。
私自身は「蒸しさつまいも」をおやつ代わりにしていますが、満足感がありながらダイエット中でも罪悪感がありませんよ。
さつまいもとその葉は、かつて「庶民食材」とされた存在が現代では腸活・生活習慣病予防・美容に応えるスーパーフードとして再評価されています。
・胃腸を養い、気を補う(和漢的効能)
・腸内環境改善、血糖コントロール(栄養学的効能)
・強力な抗酸化作用で慢性病を予防(エビデンス)
「美味しい」と「健康」を同時に叶えてくれる、まさに万能の秋食材。
それが、さつまいもとその葉なのです。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました♪
次回予告🎤
「和漢サプリメーカーが作るさつまいも」についてお届けいたします。
どうぞお楽しみに♪
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