和漢のいろは Wakan no iroha
白髪の部位の観察により見えてくるもの
白髪の部位の観察により見えてくるもの
皆様、こんにちは。Dr.Tei Kenです。猛暑が続いています。無理せず、ゆったりした服装で過ごしたいものです。今日は望診に関するお話です。
漢方医学の診断
漢方外来では、病気の診断の基本となる漢方医学独自の診断「四診」が行われます。四診とは、目で観察する「望診」。声を聞く、匂いを嗅ぐ「聞診」。質問する「問診」。直接触れる「切診」。この4つです。漢方医が診察をするとき、一番最初に行われるのが「望診」です。
望診の重要性
約2600年前の中国に、一人の名医扁鵲がいました。ある日、扁鵲は国王に謁見します。側でしばらく観察した後、「王の皮膚から病気が生じています。早く治さないと重くなります」と王に伝えました。でも王は「わしは病気なんてない」の一点張り。その後、何度も進言するものの、信じてもらえず、しばらくして王は突然、病を発症。帰らぬ人となってしまいました。
白髪の望診
「望診」は一瞥して病の軽重を量り、生死を分かつ」と言われるほど重要です。顔色、表情、目つき、身体の形体、動き、舌などを見ることで病気がわかってしまうのです。望診は、白髪の原因の考察に応用ができます。
白髪の部位を観察
加齢により、女性は42歳くらいから白髪が出はじめます。男性は48歳になると、もみあげが半分ぐらい白くなるのは、自然なこととされています。しかし、まだ若いのにもかかわらず、チラホラ出る方もいます。実は、出た部位から、臓腑の不調が分かります。
白髪の生えた場所で診断
1.前頭部の白髪…脾・胃(消化系)の不調の表れです。
2.側頭部の白髪…肝の不調の表れです。
3.後頭部の白髪…腎(生殖系と泌尿系)の不調の表れです。
4.特定な部位のない白髪…腎が弱まっている結果です。
白髪のある方は、自分の生えた部位を合わせてみてください。ただ個人差があるので、必ずしも正しいとは言い切れません。参考程度に留めていただければと思います。
白髪は内側のケアも大切
白髪があると、抜いたり染めたりする方も多いと思います。健康に問題があるシグナルでもあるので放っておくのは良くありません。予防・改善ができれば、健康状態が整っていることになります。白髪の見た目に意識がいきがちですが、内側からのケアが白髪改善の近道かもしれません。
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