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和漢のいろは Wakan no iroha

心筋梗塞の予防について

3月とはいえ、まだ肌寒い日がありますね。
寒暖差がある季節は入浴時や暖房の効いた部屋から外へ出た時など要注意。心筋梗塞や脳梗塞につながる危険性が高くなります。
日本では、約4人に1人が心・脳疾患で亡くなっています。

心筋梗塞・脳梗塞は即、死に至る重い病気

血栓が心臓の血管で詰まると心筋梗塞に、脳だと脳梗塞になります。
詰まった部分より先へ血液が流れなくなるため、酸素や栄養素が運ばれません。その結果、細胞が壊死してしまいます。壊死した細胞は、二度と正常な働きをしなくなります。
つまり血液の滞り、血液不足が即、命取りになるのです。

血液は体重の十三分の一を占める「一大臓器」

人間の血管の総延長は、約10万kmに及び、地球2周半分の長さに匹敵します。
安静時には、1分間で全身を1周する速さで、血液が昼夜休まず流れています。
全ての臓器は血液なくして成り立つことはできません。
心筋梗塞や脳梗塞は、決して心臓、脳の病気ではありません。
血管の疾患だと思われがちですが、その根本的な原因は、血液にあります。

心筋梗塞につながる動脈硬化は血液中のコレステロールなどが原因で、汚れたドロドロな血液や、血液の異常により起こります。
さらに、加齢、食生活、ストレス、生活習慣などの要因が加わって、
血液の老化が進み、健康的な血液を保つことができなくなります。

血の健康、東洋医学での予防法

東洋医学の考え方では、心臓の病気以外にも、
高血圧、高脂血症、糖尿病も血の異常と捉えます。
そして「気」と「血」が正しい状態にあることこそ、健康の絶対条件と考えます。
この二つは、本来、一体化したもので、「気」が「血」の母親的な存在です。
加齢により、血の流れが滞る「瘀血(おけつ)」や
血が不足する「血虚(けっきょ)」といった血のトラブルが起きやすくなります。
このような血の異常を改善するには、「補血・益気・活血」が原則です。
若々しく元気な血液成分を増やすことで、血を押し進める“気”が強くなり、サラサラと流れ、血液の健康が保てます。

アキョウ、ロクキョウのチカラ

老化し弱まった血液では、元気な血液細胞を補充しない限り血が勢いよく流れないため、
健康な血液を保つには造血が最大のポイントとなります。
造血の力は、東洋医学の長い使用歴や現代の研究により、
アキョウ、ロクキョウが最も優れていることが分かっています。
また、アキョウ、ロクキョウの「益気」作用も漢方書に記載されています。
さらに、アキョウ、ロクキョウの血流促進作用、すなわち「活血」作用も確認されています。

生命そのものの活動

また、東洋医学では、正常な心身の活動や人間の精神心理活動を総称して、「神」といいます。
これは、生命そのものの活動を象徴的に表します。
血が不足した状態(血虚)になると、心の神(心神)が行っている血の生成循環の調節作用がうまくいかなくなり、
動悸や脈の結滞(不整脈)、血の滞り(瘀血)などが現れます。
1260年頃中国の有名な漢方医楊士瀛(ようしえい)は、「アキョウは最も神を育てる」と述べています。
これより、アキョウは神を育て、健康な血を巡らせて心筋梗塞や脳梗塞の発作を予防できると言えます。

心筋梗塞のリスクのサイン

動脈硬化や高血圧、高脂血症の方はもちろん、東洋医学では、血のめぐりが悪く手足の冷えた方や、「肺」が弱い方も要注意です。「肺」が弱いとは、肺炎を患ったり、寝汗や便秘の方がこれにあたります。
実際に西洋医学の研究で、睡眠時無呼吸症候群の方は心筋梗塞のリスクが高いことや、朝のトイレで心筋梗塞が多発することが明らかにされています。実は、これらの症状はすべて「肺」と関わっています。なぜなら、肺は血の流れに関わる「気」のめぐりをコントロールしているからです。アキョウ、ロクキョウは、肺の要薬でもあり、肺の機能を高めることで、これらのリスクを減らすことができます。

いざ、自分で自分を救う方法とは


誰にでも、心筋梗塞のリスクはあります。もし万が一、突然生じた激しい胸痛が15分以上続く場合は「急性心筋梗塞」の可能性があるので、迷わずに救急車を呼んでください。
最悪の場合、10秒以内に意識を失うこともあるので、危険を感じたら、すぐ強く深い「深呼吸」をしながら、2秒に1回程度の割合で「咳」をしてください。急な連続した咳は、周りの人への知らせにもなるので、すぐ救急車を呼んでもらえます。
咳払いは心臓に刺激を与え、ポンプ運動を促進しリズムを回復する効果があります。(前述の通り、心筋梗塞は肺と関係があるため)

老化して健康でない血液は、心筋梗塞や脳梗塞ばかりではなく、外見の老化や様々な病気の元となります。「健康な血液」を保つことが、若々しく病気になりにくい体を作ります。血の名薬アキョウ、ロクキョウで、重い病気のリスクを減らしていきましょう。


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