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和漢のいろは Wakan no iroha

薬膳×スーパーフード前編~3つの共通点

こんにちは、漢方薬膳アドバイザーの杏仁美友です。以前、スーパーフードの講習を受けた時の話です。薬膳の専門用語は漢字なので、カタカナ用語がとても新鮮です。薬膳と共通点も多いことがわかり、なおさら面白い♪そんなこんなで、今回はスーパーフードと薬膳の関係に迫ってみましょう。

スーパーフードとは

共通点1として、「古来から伝わる健康食」であること。スーパーフードは一般的な食品より栄養価が非常に高いです。一般的な食品とサプリメントの間のような存在であるといえるでしょう。ポリフェノールが豊富な「アサイー」、白米の約2倍のたんぱく質がとれる「キヌア」。スーパーフードに使われる食品は世界各国にあります。そして何世紀も前から人々の健康に役立てられています。

スーパーフードと薬膳

薬膳は、体調や季節に合わせた食事のこと。その考え方は周の時代からあります。そして皇帝の食事を管理する「食医」は特別な位置づけでした。『神農本草経』にナツメ、クコの実、はと麦、蜂蜜などの記載があります。命を養い不老長寿によい=上品と記されています。

言葉のはじまり

共通点2として、1980年代に普及した点が挙げられます。「スーパーフード」という言葉は1980年代のアメリカ・カナダにて。食事療法を研究する医師などの専門家が使い始めたことがきっかけだと言われています。そして、カラダの不調や健康維持のために毎日の食事に気を使おう。栄養価の高い食品を食べようという考えが世に広まりました。

「薬膳」という言葉について

1980年代に中国・四川の老舗漢方薬局「同仁堂」が開店したレストラン。ここで使われたのが最初だという説が有力です。今から1500年前の書物『後漢書・列女伝』に「薬膳」という文字が出てきます。膳(食事)に薬(生薬)をいれたという解釈のようです。

生活習慣が大切

共通点3は「養生の重視」です。アメリカの医師スティーブン・プラット氏が2004年に出版。『スーパーフード処方箋』について紹介します。理想的なライフスタイルには生活習慣も大事。エクササイズ、睡眠、ストレスマネジメントの重要性を説いています。薬膳も、「自然の流れに逆らわない」という中医学の理論がベースのひとつになっています。春は陽気の高ぶりを妨げないように伸び伸びと過ごす。そして寒い冬は体力を温存して休養するとよい。そんなふうに日々を穏やかにすごしたいですね。

(注)日本スーパーフード協会による定義・解釈に基づいて解説しています


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