和漢のいろは Wakan no iroha
北海道の薬用資源 山椒編〈2〉
北海道の薬用資源 山椒編〈2〉
皆様、こんにちは。Dr.Tei Kenです。前回は、山に自生する「山椒」の話をしました。今回は、古くから漢方薬として利用されている山椒の魅力について紹介します。
こんなところに山椒が!
「椒」の字には芳しいという意味があります。山にあって薫り高い実であることから「山椒」と名付けられました。前漢時代(紀元前206~208年)には、なんと皇后居室の壁中に山椒の実を塗り込み、優雅な芳香を楽しんでいたそうです。これを真似て、貴族は庭に山椒を敷き詰め、豪商は土塀に塗り込み、山椒は権力の象徴として扱われていたそうです。
山椒に期待できる6つの効果
多くの人々を魅了する山椒の香り。その中にはたくさんの香り成分や辛み成分が含まれています。精油成分のリモネン、シトロネラール、ゲラニオール。その他、辛み成分のサンショオールなど、良い効果をもたらす成分が多く含まれます。
1.デトックス
サンショオールには、新陳代謝を高める働きがあります。体に溜まった老廃物や毒素を排出させる効果があるとされています。
2.冷え性改善
山椒は、血流を促進して代謝を高め、体を芯から温める効果があります。中薬大辞典に「中を温め寒を散らす」と、おなかを温めることが記されています。
3.胃腸の機能向上
成分が大脳を刺激して内臓器官の働きを活発にする作用があります。そのため、消化不良や下痢を改善し、胃腸の働きをよくする効果があるとされています。
4.食欲増進
香り成分には、消化吸収の促進や健胃作用があるため、食欲を増進させます。
5.減塩・減糖を助ける
山椒の辛みで味覚が敏感になるため、塩分や糖分が控えめでも食事がおいしく仕上げられます。モナコでは山椒のドレッシングがブームになり定着しているそうです。
6.鎮痛
サンショオールには痛みを麻痺させる働きがあります。中薬大辞典には歯痛の治療に処方されると書いてあります。また、漢方では当帰湯や大建中湯に配合され、冷えからくる腹痛や下痢の改善にも用いられています。魅力的な山椒ですが、摂り過ぎはお腹を下すので調味料程度の摂取がいいですね。時々料理に加えるなどして、今年一年元気に過ごしましょう!
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