和漢のいろは Wakan no iroha
漢方からみる黄砂PM2.5対策法
皆様、こんにちは。Dr.Tei Kenです。
春に日本へ飛来する黄砂。さらに今年もPM2.5の影響が気になります。では、黄砂およびPM2.5とは一体どのようなものなのでしょうか。今回は黄砂対策のお話です。
黄砂がやってくる!黄砂対策を
中国内陸部の砂漠の砂塵が舞い上がり、日本まで運ばれてくる黄砂。花粉よりも粒が細かいため、気道を刺激して咳が出やすくなります。そして、長引く咳や目・鼻・のどの不快感をもたらします。黄砂対策が必須です。
体に入りやすい黄砂
PM2.5は“Particulate(微粒子)Matter(物質)2.5”の略で直径が2.5μm以下の超微粒子を指します。主に、車の排気ガスなどからできており、喘息や気管支炎の原因となるため、現在問題視されています。さて、黄砂とPM2.5の大きさをスギ花粉と比較してみると、スギ花粉は黄砂の約7.5倍、PM2.5の約12倍です。つまり、黄砂やPM2.5は体の奥に入りやすいと言えます。
風邪である黄砂
黄砂やPM2.5は風に乗って運ばれるので、漢方では“風邪(ふうじゃ)”に分類されます。そして、“風邪”は人間の体に悪影響をもたらす6つの“邪”のうちの一つ。動きやすくて止まらず上や外に向かう性質があり、特に体の上半身に影響をもたらします。上半身の大部分を占める“肺”は気管、喉、鼻より外部と接し、外部に抵抗して体を守ろうとする力を持っています。しかし、最も外部の影響を受け、邪に侵されやすい非常にデリケートな一面を持ち合わせています。これは、漢方において、肺は“嬌臓”と言われ、なよなよしている、華奢、弱々しいという意味合いを持ちます。
肺を守るために
それでは、か弱い肺を丈夫にするためにはどうすればよいのでしょう。まず、胸を開いた姿勢で腹式呼吸を行うだけで肺機能がアップします。
長時間パソコン作業をしていると肩が内側に入り、
気がつくと背中が丸まっているということはありませんか。
この姿勢だと、肺が圧迫されて負担がかかってしまいます。
さあ、姿勢を正して、息を鼻からゆっくり吸って、
口から息をゆっくり最後まで吐いてみてください。
気管が大きく拡がって空気の通りがスムーズになり、細胞に酸素が行き渡り、肺の機能が強くなります。
腹式呼吸をしっかりと
さて、腹式呼吸をするポイントです。息を吸う時間を1に対して、吐く時間は2倍を意識してみてください。
黄砂やPM2.5の一般的な対策法として、「マスクをする」「外出を控える」などがありますが、
それにプラスして呼吸法からも予防してみてはいかがでしょうか。
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