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尿トラブルのお悩み
尿トラブルのお悩み
皆様、こんにちは。和漢SINCAスタッフです。なかなか相談しづらい分野ですが、頻尿などの尿のトラブルでお悩みではありませんか?一般的に朝起きてから寝るまでのおしっこの回数が8回以上だと頻尿と言われています。これはあくまで基準。頻尿などの症状は、外出先や夜間などで繰り返すと体やこころへの負担も大きくQOLも下がってしまいます。今日はそんな方向けの和漢の豆知識です。
尿トラブルのお悩みラインナップ
■尿トラブルの症状は人それぞれ
■膀胱に関係する五臓は?
■起こしやすい体質とは
■おすすめ養生・和漢素材
尿トラブルの症状は?
一口に尿トラブルと言ってもこんなに様々です。
1.夜間に何度も行きたくなる。目覚める
2.お腹に力がはいって「ちょぴっと漏れ」
3.おしっこの回数が多く外出先で困る
4.急に行きたくなり我慢が難しい
5.残尿感がある
尿に関連するトラブルは「腎」に問題あり?!
五臓図でも確認いただけるように、排尿を司る「膀胱」は「腎」の腑です。表裏関係にあり、五臓の「腎」の状態が膀胱機能にも大きく影響します。
【腎の固摂作用(こせつさよう)】
中でも腎の臓の働きの一つに体の中から水分が「漏れだすのを防ぐ」作用というのがあり、これを固摂作用といいます。
頻回なトイレや、尿漏れなどは腎の機能が衰え、この固摂作用が弱まっている表れかもしれません……。
固摂作用におススメなのは?
鹿角膠 竜骨 牡蛎(カキの殻)
これらは引き締めたり、漏れださないようにする効果のある素材。腎の働きを助けて、頻尿や尿漏れのトラブルに効果を発揮します。その他にも、
山芋、エビ(干しエビでも◎) ハスの実 覆盆子(ブラックラズベリー)
などが、腎の機能を高めて膀胱の機能を引きしめてくれるのでおすすめです!
尿トラブルタイプ別腎の機能失調
【腎陽虚】
「陽の気」が不足しているタイプ。
体を温める力が弱く冷えを自覚しやすい。とくに下半身・足腰に冷えやだるさを感じやすい。夜間にトイレに起きやすく、頻尿になってしまう。冬場の外出先でも症状を自覚しやすい傾向あり。
舌の様子:色が淡く血色がよくない、やや紫がかった印象
【腎陰虚】
腎陽虚と同じく、足腰に不調を感じやすい。逆に潤いを保持する「精・陰液」の不足が起きているタイプ。乾燥やほてりを自覚する方は多い。尿が濃くなり、量は少なくなり、こちらも頻尿によるお悩みを抱えやすい体質。
舌の様子:表面がひび割れて乾燥・色は濃く赤身が強い
腎の陰と陽を守る、2大素材「鹿と亀」
腎は生命力の根本を宿す臓です。今回の尿トラブルのように、加齢などにより症状が悪化しやすい箇所。その中でも陽虚タイプ、陰虚タイプかによってケアが変わります。腎の陰陽ケアの代表格の素材が、鹿の角と亀の甲羅です。
尿トラブルに鹿の角
腎の陽の気を補って、内側から温める力を助けます。精・血を養い、冷えや足腰の弱りに腎の働きを助け、慢性的な疲労や頻尿や不正出血など「漏れ出る」症状にも◎。
尿トラブルに亀の甲羅
腎を潤わして精・血・陰液を補う力に優れます。陰虚タイプの足腰の弱り、乾燥やほてりだけでなく足腰・下半身の強化、精神の安定などの効果も有します。
鹿の角、亀の甲羅を伝統処方「亀鹿二仙膠」
その他の生薬とも組み合わせて、「腎の精血」に加えて「陰陽」を両方を補うので、腎の機能を高める最高処方と言えます。
尿トラブルにつながる体質、それ以外にも
腎と脾の両方の機能が弱っているタイプ。
ストレス・自律神経の影響で、肝の気がうっ滞し、外出先・電車内などで頻尿になるタイプ。
飲食物(脂っこいもの・生もの・濃い味のもの)の影響で「湿熱」が生み出される。そして尿意が強くでたり排尿痛がするタイプ。
タイプ別に対策を
尿のトラブルにも体質による影響が大きいです。まずは自分のタイプも確認しながら対策をしていきましょう!膀胱機能と関係の深い腎のケア。排尿だけでなく、長い人生を歩む上で頻尿などでQOLを下げず、人生を楽しめるための大事な養生です。すこしの我慢と、無理をせず体質を見直すケアを取り入れて、あなたのQOLもアップしちゃいましょう!
監修:Dr.Tei Ken
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