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和漢のいろは Wakan no iroha

2024.09.11

五労、寝すぎると肺を傷つける

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五労、寝すぎると肺を傷つける

こんにちは、漢方薬膳アドバイザーの杏仁美友です。今日は五労についてお話します。

五労を知っていますか

休日の朝、母親からの電話で起こされました。「声がかすれているけど、カゼでも引いたの?」と。「さっきまで寝てたからよ」と寝ぼけながら返しました。皆さんも寝起きは声が出ない経験がありませんか?寝起きは口やのどが乾燥しているので、声も出にくいものですが、そういえば中医学では「五労があったなと思い出しました。ということで、今回は「五労」について紹介しましょう。

五労とは

万物を5つのエレメントに分類する五行説では、五臓を中心として身体の器官や味、季節、色、方角、感情などさまざまな組織や自然の現象などと関連づけます。そして、病気の治療や疾病の予防に役立てています。その中で「五労」というのは、行きすぎると弱らせる5つの臓器を指します。

歩きすぎは「肝」を弱らせる

のんびり散歩したり、適度なウォーキングは身体に良いとされ、肝の働きを活発にしてくれます。しかし、歩きすぎるとかえって肝を弱らせ、筋を痛めたりします。

見すぎは「心」を傷つける

私を含め、現代人は朝から晩までスマートフォンをチェックしたり、ユーチューブで動画を見たりして、目を酷使している人が多い気がします。目の使い過ぎは心を傷つけ、血液を消耗させます。

座りすぎは「脾」を悪くする

デスクワークで座りっぱなしだったり、同じ姿勢のまま長時間座っていると、消化吸収機能の総称である脾の働きが悪くなります。筋肉が衰えたり、老廃物がたまりやすくなるので気を付けましょう。

寝すぎは「肺」に影響が出る

長時間寝すぎたり、寝たきりの時間が増えると、肺の機能が低下します。そして、全身に気や酸素を巡らせることができなくなります。息切れや咳、声がれの原因にもなります。

立ちっぱなしは「腎」が衰える

長時間立ちっぱなしでいると、腎の機能が衰え、足腰が弱まったり、関節や骨を痛めたりします。適度にストレッチをしたりして、腎をいたわりましょう。

中医学はバランスをとても重視します。動きすぎも休みすぎも良くないです。適度に動き、適度に休むこと。そうすれば五臓それぞれの働きも活発になり、健康維持に繋がるということですね。


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