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和漢のいろは Wakan no iroha

タイプ別の夏冷え対策

こんにちは、漢方薬膳アドバイザーの杏仁美友です。
ここ数年、夏の暑さ対策より、夏冷えに関するレシピ提供や取材が多くなりました。実際に夏冷えで体調を崩す人が多く、冬より夏のほうがカラダが冷えているという話も………。ということで今回は、夏冷え対策をご紹介しましょう。

全身冷え対策には陽や気血を補う

ある雑誌で全身・内臓・手足・下半身の4つの夏冷えタイプにわけました。これを中医学的に考えるとどうなるでしょうか。まず全身冷えは、カラダ全体を温める=陽のパワー(気)が弱いのが大きな原因です。なお気は体温を維持し、血はカラダの隅々に栄養成分を運ぶ働きが。ですが、全身冷えの原因が気や血の不足の場合もあります。

冷えのタイプ別食材

まず、全身冷えのタイプ。マグロ、ニラ、ネギ、エビ、ラッキョウ、フェンネルなどの陽を補う食材。そしてイモ類、豆類、穀物類、ナツメ、イワシ、カツオ。牛・豚・鶏肉などの気を補うもの。黒豆、クコの実、黒ゴマ。マグロ、牛肉、鶏卵、アサリ、イカ、ホウレン草などの血を補うものを摂るようにしましょう。

内臓冷え対策は消化吸収機能を高める

内臓冷えの場合、消化機能の衰えによって起こるケースが多いです。消化吸収機能を促進させる穀物類、豆類、イモ類。ほかにもショウガ、ニンジン、ネギ、牛肉、鶏肉、スズキ、鯛などがオススメです。なおこのタイプは、胃腸に負担がかかる生ものや冷たいものを摂りすぎないことも大切です。

手足冷えは血流改善を

お腹の冷えより手足などの末端が冷えるタイプ。熱を全身にめぐらす血液の流れが悪いのが大きな原因とされます。血液循環にいいのは、黒豆、納豆、玉ネギ、ニラ。そしてパセリ、鮭、サバ、酒かす、酢などです。血を汚す甘いものや脂っこいものなどを控えること。湯船にゆっくりつかったり、ストレッチや軽い運動も有効です。

下半身冷え対策

とくに下半身が冷えるケース。水分代謝が悪くむくんでいたり、腎の働きが悪いケースに多くみられます。エビ、ニラ、クルミ、ウド、ブロッコリー、ウイキョウなどの腎を強化するものを。また黒豆、ハトムギ、トウモロコシ、香菜、鯛、スズキ。ワサビ、紅茶などの利尿作用のあるものを取り入れてみましょう。

気が付かないうちに進行している「冷え」。必要以上に冷えて体調を崩さないように、気を付けて夏を過ごしてくださいね。


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