和漢のいろは Wakan no iroha
五月病になりやすい人、なりにくい人
五月病になりやすい人、なりにくい人
こんにちは、漢方薬膳アドバイザーの杏仁美友です。新年度を迎える春。別れと同時に新しい出会いの季節ですね。みなさんお元気でしょうか。
ストレスレスが理想
以前、わたしが10年連れ添った愛車に別れをつげ、新しいパートナーを迎えたときのお話。キャンディ(愛車の名前です)を選んだ一番の理由は「ストレスフリー」でした。見た目はカッコイイんだけど、内装は思ったほどでない。地味な感じだけど、安定感は抜群!など。車選びは恋人選びに似ている気がします。私が一番譲れなかったのが「快適性」だったわけです(やっぱり車選びは深い)。
五月病の時期
そんな浮かれた私情はさておき、世の中は「五月病」の話題もちらほら。そう、この病気は新しい環境や生活に慣れたちょうどゴールデンウイーク明け頃。その疲れや緊張感のゆるみ等で心身にさまざまな不調を生み出す症状なのです。
五月病の原因って
実は薬膳のベースでもある中医学は「心身一如」の考え方を重視しています。ココロとカラダを切り離して考えず、ふたつのバランスを取りながら改善させることが得意です。とくに病院で検査をしても異常がなく、原因がわからないようなケースは、中医学の治療が有効な場合も少なくありません。
五月病の症状
たとえば「梅核気」。その名の通り、ちょうど梅の種がノドにつかえたような感じがする症状です。吐き出しそうとしても何も出てこない。飲み込もうとしても飲み込めない。何かが詰まっているような感覚がずっと消えません。
心的原因も
これらの症状を聞くと「気管支に問題があるのでは?」と思いがちです。実は性格が内向的で神経質である。または不安ごとを多く抱えて眠れないなどの症状をかかえていたりします。
中医学のやり方
中医学ではこれを五臓では「肝」、カラダを構成している気血水では「気」の異常とみます。滞った気をめぐらせてノドの痰 をとります。自律神経のコントロールを担っている肝の機能を正常にさせるのです。
五月病になりやすい人1
ここで、五月病になりやすいタイプをいくつか挙げてみましょう。まずは几帳面で、のぼせやすいタイプ。しっかり者で完璧主義の人も多いです。いつも気が張っていて、目が充血している。口が渇き、苦く感じることもあります。これは気血の流れが停滞している状態です。
おすすめの食材
滞った気をスムーズにしたり、余計な熱を冷ますことが大切です。食材だとミント、セロリ、ゆず、グレープフルーツなどの柑橘系もOKです。
五月病になりやすい人2
つぎに、日ごろから物事にビクビクしやすい方。考え込むと寝られなくなったり、小心者タイプ。食が細かったり、不眠を伴うことが多いです。精神を安定させ、ぐっすり眠れるような対策をとるといいでしょう。食材ではゆり根やナツメ、ハスの実などがオススメです。
五月病になりやすい人3
最後に余計な水分がたまっていて、むくみやすいタイプ。梅雨時に体調が悪くなったり、水を飲んだだけでも太ってしまう人に多く見られます。体内に不必要な水分が気の流れを阻害しています。嘔吐や痰、胸苦しい、めまい、頭痛、動悸などを起こす場合もあります。このタイプは、消化を促すものを摂ったり、水分代謝を高めることが有効的です。蕎麦やハトムギ、生姜などもいいですね。
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