和漢のいろは Wakan no iroha

宮廷美容に欠かせない魅惑のフルーツ
宮廷美容に欠かせない魅惑のフルーツ
こんにちは、漢方薬膳アドバイザーの杏仁美友です。突然ですが、皆さんはフルーツ好きですか?私は甘いものよりフルーツが好きです。酢豚やピザにパイナップルが入っているのも大好き!ということで最後は余談でしたが、今回のテーマはフルーツです。世界三大美女の楊貴妃のエピソードや、中国文化を交えてご紹介しましょう。
宮廷美容、ライチ
玄宗皇帝が福建省から長安まで8日かけて騎馬で取り寄せたといわれます。楊貴妃が愛した有名な果実。血液や体液を補い、気のめぐりをよくします。貧血や疲労、イライラにオススメ。胃腸の働きを助け、カラダを温めるので、下痢や冷え性にも適しています。葉酸の含有量が多く、カリウム、ビタミンCも豊富。
宮廷美容、竜眼肉
「不死」の龍の眼に形が似ているのでそう名前が付いたとか。ライチとともに楊貴妃に愛されたフルーツ。味もライチのように甘くて芳醇な香りがします。中国では生食以外にも卵や肉と合わせてスープに入れます。疲労回復や冷えの改善に役立てます。火鍋には丸い殻ごと入っているので、ぜひ皮を剥いて食べてほしい。
宮廷美容、アンズ
肺や皮膚に栄養を与え、潤す働きがあります。食べるだけでなく、その種である杏仁を用いた「紅玉膏」というクリームを愛用していた楊貴妃。宮廷でほほ笑むと「後宮三千(=宮殿の美女)の粉黛(=化粧)顔色なし」といわれたそうです。『食療本草』には、杏仁を泥状にしたものに卵白を加えて顔に塗ると、色黒が白くなると書かれています。
宮廷美容、クコの実
別名を「食べる目薬」といい薬膳でもよく使われます。中国でもお湯に入れてお茶として飲んだり、薬酒やスープ、お粥などにも多用されます。中国の寧夏産のものが良質といわれ、ねっとりとした甘みがあります。クコの実と生地黄という根を粉末にして酒で溶いて飲み続けると、皮膚が白く美しくなるとか。
宮廷美容、なつめ
「一日食三棗、終生不顕老」(一日3個のなつめを食べれば、年をとっても老いない)。そういわれるほど、中国でも紀元前から重宝されてきました。漢方薬にも多く配合され、気血を補い、胃腸を元気にし、精神安定にも適しています。なつめとロバの膠である阿膠を一緒に煮つめた「阿膠なつめ」は、中国でも有名なおやつです。
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