menu close

和漢のいろは Wakan no iroha

覚えておくと便利な漢方薬

こんにちは、漢方薬膳アドバイザーの杏仁美友です。
2018年、世界保健機構(WHO)で漢方薬や鍼灸が認定されました。日本における漢方薬の生産金額も、平成17年は1118億に対し平成27年は1670億円。(日本漢方生薬製剤協会調べ)。数字から、国内で漢方薬の需要も伸びていることがわかります。そこで今回は、有名な漢方薬の適応症について。また、覚えておくと便利な漢方薬などをご紹介します。

漢方薬を中国では肩こりに使う?!「葛根湯」

風邪薬として有名な葛根湯。悪寒・発熱をともなう風邪の初期症状のほか、頭痛、肩こり、首や背中のこわばり。筋肉痛、リウマチの疼痛、乳腺炎などにも用いることができます。というのも、主薬である葛根。体表や経絡にとどまる邪気を取り除きます。さらには筋肉のこわばりを緩和したり、カラダに必要な水分を補う働きがあるからです。

漢方薬で成長・発育・老化をサポートする「六味地黄丸」

加齢とともに衰えがちな腎の機能を補います。めまい、耳鳴り、足腰のなえ、寝汗、のどの渇き。手足のほてり、尿量の減少、小児の肉体的発達不良などに用いられます。更年期にこのような症状がある場合も有効的です。なお、足腰の冷えや痛みがある場合。「六味地黄丸」にカラダを温める肉桂、附子という生薬を加味した「八味地黄丸」のほうが適しています。

回転性のめまいや頭痛に「半夏白朮天麻湯」

めまい、頭痛、吐き気、耳鳴り。悪心、手足の冷え、メニエール症候群。ほかにも、自律神経失調症や心因性めまいなど。神経的な要素を含むものにも応用できます。日頃から胃腸が弱く、食欲がない。疲れやすいなど、消化機能の低下が原因で、めまいや頭痛を起こす人にオススメです。

漢方薬でお腹から元気にする「補中益気湯」

胃腸の働きを整え、お腹の中から元気をつける漢方薬です。疲労感や脱力感、病後の回復や疲労時の発熱など。ほかにも、頭痛、めまい、子宮下垂、胃下垂、脱肛、多汗症、わきが。不正性器出血、流産、痔、低血圧症などにも用いることができます。ちなみに、配合されている「黄耆」という生薬。免疫力を高め余分な水分を排出するので、花粉症の体質改善にも効果的です。

気になる症状があれば、病院や漢方の専門家に相談くださいね。


こちらもよく見られています

食べるだけが薬膳じゃない 君臣佐使のルールとは? 食べ物の色選びで白髪改善!今すぐできる体質別チェック