和漢のいろは Wakan no iroha
肝養生5ヶ条で肝臓を健康に
肝養生5ヶ条で肝臓を健康に
皆様、こんにちは。Dr.Tei Kenです。早いもので、もう12月後半ですね。12月と言えば忘年会にクリスマス。お酒を飲む機会が一年で一番多い時期ではないでしょうか? しかも仕事も大忙し!「飲会」+「忙しさ」で肝臓も全力稼動。ちまたではお酒を飲む前に飲むドリンク剤も人気のようですが、ここでは漢方の肝養生5ヶ条をご紹介しましょう。
肝養生1.怒りは肝を破る
漢方では、怒りが肝臓に悪影響をおよぼすことになります。怒りなどのストレスはできるだけ発散させましょう。
肝養生2.休息は正しく
東洋医学では臓腑を時刻と組み合わせる「子午流注」という考え方があります。足少陽胆経は子の刻(23~1時)。足厥陰肝経は丑の刻(1~3時)。つまり夜23時から深夜3時の間に、体内の血液が胆と肝を通過します。この時間にしっかり眠って、日中フル回転の胆と肝を休憩させてあげると身体のバランスがとれ易いと言われています。
肝養生3.緑色と酸味の食養生
漢方では、緑色・酸味は肝に入るという理論があります。ほうれん草、ブロッコリー、冬瓜など緑色の野菜やお酢など酸味のある食べ物は、肝にいいとされています。
肝養生4.消化器官の機能性を高める
消化器官の脾は血液を制御する機能を持ち、肝は血液を貯蔵する機能を持っています。ですので脾と肝は関係性が高いと言えます。山芋、ハトムギ、インゲン豆などの食品は、脾の機能性を高める作用があるので、肝の健康にもつながります。
肝養生5.気の循環で肝気を暢びやかに
肝にとって一番大きな問題は、気の循環の状態です。イライラしたり、うつ病になったり。それは多くの場合、肝気が暢びやかでない状態です。ウコンやチンピ(陳皮)は肝気を暢びやかにする作用があります。チンピとは、みかんの皮を陰干しした物です。みかんを食べる前に洗って皮を剥き、陰干しして作ります。お茶の代わりにお湯を入れて飲むと肝の気に良いのです。
肝養生の極意
忙しいこの季節に休息を正しく、ストレスをためないという生活は難しいかもしれません。できるだけ肝臓に良い食べ物を摂るよう心がければ、肝臓への負担が減ることでしょう。日々の養生の積み重ねが身体を作っていきます。私の次回のコラムは来年1月の掲載となります。どうぞ良いお年をお迎えください。
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