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和漢のいろは Wakan no iroha

肺を潤し、乾燥を防ぐ!「柿とかぶのサラダ」

こんにちは、漢方薬膳アドバイザーの杏仁美友です。日増しに寒くなり、あっという間に年末に近づいてきましたね。この時期、よく「牡蠣食べに行こう」と誘ったり誘われたりすることが多いのです。みなさんはいかがでしょうか。それと同時に、この時期我が家には岐阜の親戚から富有柿がたくさん届きます。何をいいたいかというと、どちらも大好物なのです。でも、どちらもカラダを冷やす食材だということなんですね。

冷やすを補う薬膳の知恵

寒い冬はカラダも冷えるので、できるだけ温性のものを食べてカラダを温めて血行をよくしたい。調理法もより温め効果がアップする煮物や鍋物などがオススメです。「牡蠣の宴会」や「おすそわけの柿」と遭遇する機会があった場合に、うまく対処できるのが「薬膳の知恵」だったりします。

冷やすものは工夫を

たとえば生牡蠣を食べるときは、温性のしょうがやにんにく、唐辛子を添える。カラダを冷やすビールは控え、日本酒やワインなどのカラダを温めるお酒にチェンジする。そして柿を食べるとき(これは南国のフルーツ全般にいえます)。食べる1時間ほど前には冷蔵庫から出して常温にし、カラダを冷やす緑茶ではなく、ほうじ茶や紅茶と一緒に。

冷やすへの対処法を知る

こういう対処法を覚えておくと、「お腹が冷えて下痢をした」なんてことにならずに済みます。「寒がりだから好きだけど食べられない」などの食の楽しみも失われません。薬膳は体調や体質にあわせた料理です。そしてこのように「クオリティー・オブ・ライフ(生活の質)」を下げずに楽しめる対処法でもあるのです。

ということで、今回は大量の柿をどうするか?を目下テーマにしたレシピでもあります。カラダを冷やす柿だけど、温性のかぶを合わせることでその作用も和らぐ。そんな陰陽バランスのいいサラダを作ってみました。

冷やす食べ物の効用は?

なお、薬膳では食べ物の寒熱も大事です。どの臓器に効くかとか効能も重要。この柿とかぶは両方とも「肺」に作用し、肺の働きを高め、潤してくれます。暖房のせいでノドが乾燥する、空咳がでる、なんてときにもオススメですよ。

◆「柿とかぶのサラダ」の材料 2人分

●柿…1個 ●かぶ…2個 ●クコの実…ひとつまみ
●オリーブオイル…適宜 ●塩、ブラックペッパー…少々

◆「柿とかぶのサラダ」の作り方

1.柿は皮をむき、薄切りにする。かぶは葉の部分を切り落とす。(少しだけ残しておく)。皮ごと薄切りにする。
2.かぶ(葉も)は塩をふってしんなりさせる。柿、オリーブオイル、クコの実、塩・ブラックペッパーをいれて混ぜ合わせる。

◆「柿とかぶのサラダ」のポイント

シンプルな味付けなので、調味料の塩やオリーブオイルは良質なものを使いましょう。柿やかぶの素材の味が引き立ちます。お好みでワインビネガーやレモンを振ると、より爽やかなサラダになります。


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