和漢のいろは Wakan no iroha
腎臓が寿命を決める!?【2】
皆様、こんにちは。Dr.Tei Kenです。
前回【1】は、NHKスペシャル「人体 神秘の巨大ネットワーク」の第1回目。「腎臓が寿命を決める」の概要を取り上げました。まずは西洋医学と東洋医学における腎臓(腎)に照らし合わせて解説しました。腎はただの尿を作る器官ではなく、寿命を決める働きをしています。
一度ダメージをうけると取り返しがつかない腎臓
腎臓は一度ダメになると取り返しがつきません。全国腎臓病協議会は、会員数が約10万人の日本最大の患者会と言われています。番組では腎臓の病気による死亡者の多さから、薬でのダメージを抑えるため、余分な薬を止めること。そして腎臓の機能を回復させる治療法を取り上げていました。また、腎臓病の患者は、カリウムを十分に排泄するのが難しいです。体内に蓄積されてしまい命の危険があります。そのためカリウムを多く含むバナナを摂取してはいけないと紹介されていました。西洋医学は病気を治すことを重視した学問。残念ながら、健常者へ向けた腎臓を守る方法は紹介されておりませんでした。
東洋医学流 腎を守る方法
東洋医学では、「補腎」「益腎」「健腎」「強腎」などの用語があります。腎臓を守るために、生活習慣・飲食・運動・養生から対策するのです。生活習慣面では、1日3食しっかり摂り、寝る時間を規則正しくすること。飲食面では、食材のバランスや栄養素に注意。暴飲暴食・冷たいものの過度の摂取を避けましょう。残念ですが、生活習慣や飲食の見直しだけでは老化には抗えません。プラスアルファとして運動と養生が重要になってきます。運動というのは、一般的な意味合いの運動プラスアルファです。簡単なマッサージをコツコツ継続することで功を奏します。耳・小指・足裏の真ん中部分・腰の上の両側を適度に摩擦してください。
養生訓について
最後に、養生に関してです。貝原益軒(かいばらえきけん)は83歳の時に「養生訓」を仕上げました。身体だけでなく精神面が大切。健康的に人生を楽しく過ごすことが説かれています。養生については、上記のことに以外に、生薬の使用を推奨しています。養生に適した腎臓に良い生薬として、クコの実、肉桂(シナモン)、山薬(ヤマイモ)、ハスの実などが常用されています。高価ですが富裕層に好まれているのはアキョウ、冬虫夏草です。スーパーマーケットの中華食材売場やインターネットで手軽に入手できるものもありますので、試してみてください。
腎のケアが寿命に繋がることをお忘れなく。
【3】へ続く
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