和漢のいろは Wakan no iroha
梅核気 のどのつまりと不快感
梅核気 のどのつまりと不快感
皆様、こんにちは。和漢SINCAスタッフです。1月ももうすぐ終わりです。今年のお正月はお休みが長かった分、日常に戻ったのに未だに気合が入らず、なんだか元気がでなくてゆううつ。「会社や学校へ向かう足取りが重い」「家族にも元気に接っしづらい」などそんな気持ちを抱えていませんか?がんばりすぎは、ふとした時に自覚するもの。そんな負担を抱えこんでいる時に起こりやすい「梅核気(ばいかくき)」についての和漢の豆知識です。
梅核気とは?
ストレスは目に見えず、その辛さを表現しづらいですね。でも、ストレスやこころへの負担が体の症状として表れることがあります。その一つが梅核気(ばいかくき)です。喉に梅の種が詰まっているような不快さを感じることからこのような名前で呼びます。これを西洋医学では「神経性食道狭さ症(ヒステリー球)」と診断されます。
梅核気の特徴ラインナップ
■のどに球が詰まっている感じが取れない
■のどに締め付けられるような感覚がある
■なんとなく息苦しさを感じる
■胸のあたりに不快感を感じる
■飲み込んだあとも、詰まりが変わらない
まずはお医者様へ、その後は
疾患が関わっている場合もあるので、まずは医師に相談することが大切です。ですが検査しても、発赤や腫れなどはなく原因不明の場合どうしたらいいんだろう、と悩んでしまいます。和漢では、この「梅核気」は巡りが悪くなってしまった「気」の仕業。ストレスが度重なったり不安や緊張など自律神経・精神面の負担が多い時に生じると考えます。
「心身一如」。和漢では、こころと体は切り離すことができないひとつのもの。ストレスが少なく、心がのびやかな時は、体をめぐるエネルギー「気」もスムーズに流れ働きます。でも、過度なストレスなど心の負担が続くと気の巡りが停滞。喉や、耳なり、睡眠状態、呼吸、動悸・倦怠感などSOSサインを出します。
梅核気の症状
喉は本来、飲食物を飲み込んだりして気が下へ降りていく器官です。ところが「梅核気」の症状がある時は気が詰まって降りて行っていない状態。気の滞りで「気滞」や、気の逆行で「気逆」が起きています。ですから巡りを整えて正しい方向へ流れるようにする必要があります。
梅核気、漢方での処方
「梅核気」で有名な処方に「半夏厚朴湯」があります。半夏、茯苓、厚朴、蘇葉、生姜。これらは気の巡りを助け、気を下ろし、水はけを良くしてのどの浮腫みを除く処方です。この中の蘇葉は「シソの葉」。薬味としても身近なシソは気を巡らせ消化器官の重さやつかえを取ってくれます。症状が出やすい方は日頃から食べていただくのがおすすめです。
シソとセロリのかんたん浅漬け
美味しくてペロリ&食べているうちにスッキリ!『シソとセロリのかんたん浅漬け』レシピ
①シソを5枚~10枚くらいを千切りにします。
②セロリはスジを取り、5㎜ほどの斜め切りに。
③お酢と白だし(もしくはめんつゆ)を2:1でまぜます。シソとセロリをタレで和え、冷蔵庫で2時間ほど寝かせます。
④お好みでごまをちらして出来上がり。
セロリも、気分をすっきりさせイライラを解消する食材。塩昆布を追加する場合は、お酢の比率を上げて塩味を調整してください。香りのよい野菜は気の巡りも良くするのでミョウガも相性Good!
梅核気によいツボ
辛い時には、セルフ指圧で!気の病には「膻中(だんちゅう)」
左右の乳頭のちょうど中間にあり「一切の気の病」に効くとも言われています。気持ちが落ち着かない時、喉に詰まり感があってつらい・・という時。深呼吸しながら喉元へ向かって軽く押し上げるように人差し指と中指で指圧してみてください。
梅核気はSOSサイン
「気を使う」「気疲れ」など日常で使う言葉。そんな中でも実際に「気」を消耗したり気の巡りが悪くなりそうなイメージの言葉が多いですね。家族や学校、社会に属して生きていると目に見えない「気」への負担は生じるもの。喉の違和感はそんな時のSOSメッセージなので、いつもより自分を労わってくださいね!
監修:Dr.Tei Ken
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