和漢のいろは Wakan no iroha
鹿は全身が宝
〜あなどれない!パワーのかたまりでした〜
こんにちは。和漢SINCAスタッフのまいです。
暑い日が続いていますが、みなさま体調は大丈夫でしょうか?
最近、「朝からなんとなくダルい…」「寝ても疲れが抜けない…」という声をよく聞きます。
そんな中、以前にお話しました私たちが今一度、注目していただきたいのが「鹿」のチカラ。
鹿と聞いて「何がそんなにいいの?」と思う方も多いかもしれませんが…
実は鹿って、【全身が宝】のように活用されてきた動物なんです。
今回は、和漢素材としての鹿の魅力を“部位別”にご紹介します。
鹿の注目パーツ&効果まとめ
日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、中国などでは、「鹿は全身に薬効がある」として、古くから大切にされてきました。一部の部位だけじゃなく、角・皮・骨・筋肉・内臓・血・胎盤まで、和漢ではすべてが命を支える源とされているのです。そのパワーは、「補気・補血・補腎」に分類され、身体のエネルギー・血流・内臓機能に多方面からアプローチできるのが魅力です。
では、部位ごとにそのすごさを見ていきましょう!
◆ 鹿胎(鹿プラセンタ)☜実は当社でも密かに注目している部位なんです…!
鹿の胎盤。ちょっと驚かれるかもしれませんが、これも立派な和漢素材です。
➡ 女性の冷え、ホルモンバランスの乱れ、月経不順などのサポートに。
「命を育む力が宿る」とされ、妊活や産後ケアにも重宝されています。
◆鹿角
「鹿膠」にも使われている、あの部位!
実は、粉末や煎じ薬としても用いられていました!
➡血を行らす、腫れを消す、腎を益す
現代で言えば、冷え・むくみ・エネルギー不足などを整える素材といえそうです。
◆鹿骨
煮出して膠として使うほか、和漢素材として配合されることもある鹿骨。
➡虚弱や痩せを補う、筋肉と骨を強くする
とくに関節や筋肉の衰え、年齢を重ねた体のサポートに使われていました。
◆ 鹿茸
“まだ固まっていない柔らかい角”のこと。
昔は王族や貴族しか手に入れられなかった高級品です。
◆ 鹿心
鹿の心臓。
なんだかドキッとする名前ですが、古来より「心の不調に寄り添う」素材として使われてきました。
◆ 鹿鞭
男性機能のサポート素材として非常に有名な部位。
鹿の“生殖器”の部分です。
◆ 鹿尾
しっぽの部分。
見落とされがちですが、こちらも実は和漢では重要なパーツ!
注目は「膠(にかわ)」という活用法
当社が大切にしている鹿由来素材の中でも、特に注目すべきは「膠」の形での活用です。鹿膠は、骨や皮、角などを長時間煮出して得られる。
和漢の世界では古来より、体に滋養を与える貴重な和漢素材とされてきました。
■中国最古の薬物学書『神農本草経』(紀元前〜)
「神農本草経」は、中国最古の本草学書であり、365種類の生薬を効能に応じて、以下のように分類しています。
上品:健康長寿を目的とし、長期服用が可能な安全性の高いもの(例:人参、甘草)
中品:体質改善や予防に使われるが、用法を誤ると副作用も(例:葛根、麻黄)
下品:治療専用で毒性が強く、短期使用が前提(例:附子、大黄)
鹿由来の「膠」はこの中でも上品に分類され、長期にわたり服用できる安全性と、続けることで体を根本から整える力があるとされてきました。
■鹿膠の歴史と効能
鹿角膠
主に「血を補い、精を益す」目的で古来より用いられてきました。
抗老化作用や抗酸化作用、性機能の向上、男女の不妊、疲労回復など、体の内側から気力・エネルギーを生み出します。
『神農本草経』:腰痛や疲労、婦人の不妊や閉経、妊娠・出産の手助けなどに用いられる
『名医別録』:吐血・女性の不正出血・多汗・骨折時の損傷などに
『本草綱目』:虚弱体質、泌尿器トラブル、腫れや炎症に有効
『薬性論』:腎※気の衰えや冷え、虚労損傷、吐血などに役割もあり
🦌鹿皮膠
腎※・肝・肺に働きかけ、「補血・止血・補腎※・養陰」の効能があります。
肌のくすみや髪のパサつきといった美容面や、睡眠関連や貧血の症状に効果を発揮します。
皮に関連して、皮膚やバリアに関わる機能にも働きかけます。
『求医問薬』:美肌・補気養血・腎機能のサポートに
『四川中薬志』:婦人科系の悩み(白帯下、崩漏)、男性の精力サポートに
『臨床比較中薬学』:陰陽の両方を補い、冷えによる出血や虚弱体質の改善に
🦌鹿骨膠
「寒痺」「湿痺」と呼ばれる関節の冷えや痛みに対し、温めて巡らせ、筋骨を養う作用があります。
抗疲労、性機能の向上、骨や筋肉の強化などに優れ、足腰の衰えやロコモ対策にも効果的です。
『千金食治』:寒さによる痛みの改善、血流促進、筋肉と骨の栄養補給に
『部頒標準』:肝腎に入り、リウマチ・腰痛・筋骨の冷え・歩行困難・腎※虚・貧血などに用いられる
※腎は生命力やエネルギーを蓄える場所で、成長や発育、生殖などを担っており、また全身の水分代謝を調整する役割もありあります。
こうした古典文献に裏打ちされた効能と実績こそが、当社が鹿膠に着目する理由です。
当店で取り扱う商品には、この“和漢の智慧”が息づく上質な鹿膠を厳選して使用しています。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました♪
次回予告🎤
「ロクキョウアキョウで紫外線対策」で役に立つ情報をスタッフ目線でお届けいたします。
どうぞお楽しみに♪
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