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和漢のいろは Wakan no iroha

和漢サプリメーカーが作るさつまいも
〜168優農のこだわり〜

こんにちは。和漢SINCAスタッフのまいです。
前回は「さつまいもの魅力と健康効果」についてたっぷりお伝えしましたが、今回はその続きとして、当店のグループ会社であり北海道の広大な農場で和漢素材も栽培している168優農のさつまいもについてご紹介します。
実はすでに食べていただいたお客様からは、「今までのさつまいもと全然違う!」「甘みが濃厚でスイーツみたい」と嬉しいお声を数多くいただいているんです。
まだ召し上がったことがない方も、きっと「さつまいもってこんなに美味しかったの?」と驚いていただけると思います。
では、なぜ168優農のさつまいもがここまで美味しく、しかも栄養価が高いのか。
その理由を解き明かしていきます。

168優農(いろはゆうのう)とは?

北海道新ひだか町で和漢素材とカラダに優しい農作物を生産している168優農(いろはゆうのう)。和漢SINCA商品の材料となる和漢素材と農産物を栽培しています。
和漢の知見を活かし、「土壌の力」を最大限に引き出す農法を採用。夏はマクワウリ、冬はさつまいもなど、季節ごとの作物を大切に育てています。特にさつまいも畑は日高地域最大級の広さを誇り、新ひだか町では「初の自家消費ではないサツマイモ畑」として注目されています。
栽培品種も豊富で、「あまはづき」「ふくむらさき」「べにはるか」「ハロウィンスウィート」「ゆきこまち」「シルクスイート」などを展開。甘さ、食感、栄養価のバランスを考えた多彩なラインナップで、お届けする方に飽きずに楽しんいただけるように栽培しています。

薬学博士が甘さにこだわって大切に育てたさつまいも

★潮風の恩恵を受けた大地
新ひだか町は海と山に囲まれた自然豊かな地域。ここに吹く潮風には カルシウム・マグネシウムなどのミネラル が豊富に含まれています。これらのミネラルが土壌に届くと、作物の細胞壁を丈夫にし、根の養分吸収を助けます。特にカルシウムは「細胞間の接着剤」として働き、しっかりとした組織を持ったさつまいもを育てるのに必要な栄養素。マグネシウムはクロロフィル(葉緑素)の主要成分であり、光合成をスムーズにするため、糖の生成量を増加させます。
つまり、潮風そのものが「天然のミネラル肥料」となり、おいしくて栄養たっぷりの作物を育ててくれるのです。

★ 寒暖差が甘さをつくるメカニズム
さつまいもの糖度を決める最大のポイントが「昼夜の寒暖差」です。本州ではない、この寒暖差により北海道ならではのおいしさにつながります。
・昼間(太陽が出ている時間)
光合成によってでんぷんや糖を合成し、芋の中に蓄えます。
・夜間(気温が下がる時間)
通常、作物は呼吸で糖を消費します。しかし北海道の夜は気温がぐっと下がるため、呼吸が抑えられ糖が減りにくいのです。

さらに、冷たい夜に作物自身が凍結を防ぐため、糖分を守ろうとする仕組みも働き、芋の甘さをぐっと引き上げる決定的な要因になります。つまり、北海道の自然環境は 「昼に糖を作り、夜に糖を守る」 という理想的なサイクルを生み出し、他の地域にはない甘みがぎゅっと濃縮されたさつまいもが出来上がるのです。

★土付き発送
168優農のもう一つのこだわりが「土付きでの発送」です。
健康な土には無数の微生物(善玉菌)が生息しており、落ち葉や有機物を分解して作物が吸収できる栄養素(無機物)へと変換しています。これら微生物は「土の腸内細菌」とも呼ばれ、土壌のバランスを保ち、作物の栄養価を高める重要な存在です。

さらに、土をつけたまま出荷することで、
・芋の呼吸が守られ鮮度が長持ち
・微生物の働きが残り、自然な保存力を発揮
・余計な洗浄工程を省き、環境にもやさしい
といったメリットが得られます。
「大地とともに生きる」循環型の農業を形にしているのです。

また、さつまいも自体には食物繊維と「ヤラピン」という成分が豊富なことから腸内環境改善に役立ちます。とくに水溶性食物繊維は腸内善玉菌のエサになるので、おなかの中の「菌活」にもなり、便通改善や美容、免疫強化などさまざまなお悩みにぴったりの食材です。

長寿食品・サツマイモ

★歴史的背景と本草書における位置づけ
1596年(万暦23年)、最も有名な本草書『本草綱目』が南京で出版されました。そこには、サツマイモについて「性味は甘・平、虚弱を補い、気力を増し、脾胃を健やかにし、腎陰を強化する」と記されています。著者・李時珍は、サツマイモを「長寿食品」として分類し、その効能を山薬(ヤマノイモ)と同等であると位置づけました。
つまり、サツマイモは 脾胃を健やかにし、腎陰を養う という両方の作用を持ち、古来より養生に欠かせない食材とされてきたのです。
中国伝統医学には七大流派があり、その中で「補腎派(先天の本を補う)」と「補土派(後天の本=脾胃を補う)」が長寿養生の根幹を担います。サツマイモが脾胃と腎陰を同時に補う点は極めて特異であり、400年以上前から「長寿食品」と呼ばれた理由がここにあります。

★中焦を補うということ
『本草綱目拾遺』には、サツマイモが「中焦を補い、血を和し、胃を温め、五臓を肥やす」と記されています。さらに白皮白肉の品種は肺を潤し、津液を生じる作用があるとも述べられています。
「中焦」とは、体を上焦・中焦・下焦と3つに分けた際の脾胃を中心に体内の飲食物を消化し、栄養を全身へと運ぶシステムの要です。ここが弱ると、
・月経過多
・血便・鼻血・歯ぐきからの出血
・顔色不良、手足のしびれ
・不眠や動悸、物忘れ、めまい
など、さまざまな症状につながります。だからこそ、中焦機能(現代での胃腸などの消化器官)を補うサツマイモは最高の養生食材なのです。

注意すべきは、高齢になってから中焦を補おうとしても効率が落ちること。若いうちから、特に30代からの養生として取り入れることが望ましいとされます。

★サツマイモの効能を裏付ける古典の記述
『本草求原』:「解熱して血行を促進し、便秘を解消し、体内毒を取り除き、筋肉を和らげ、血を止める。特に産婦に適す」
『陸川本草』:「津液を生じ、熱病による口渇を治す」
『随息居飲食譜』:「煮て食べると脾胃を補い、気力を増し、風寒を防ぎ、顔色を良くする」
便秘解消・デトックス・虚弱改善など、現代で注目されている腸活や免疫改善にあたる効果がすでに数百年前から指摘されていたことがわかります。また、海を渡る船乗りが少量のサツマイモを常食すると安心であると記録されており、栄養補給や冷え対策の実用食材として広く認められていたことが伺えます。

★焼きサツマイモと「小建中湯」
臨床報告の中には、約100年前に「脾虚による下痢が止まらない患者が、毎日1本の焼き芋を食べ続け、数か月後に改善した」という記録も残されています。
これは小児虚弱体質や慢性胃腸炎に用いられる漢方処方「小建中湯」の効能と類似しており、名医・黄煌教授も「焼きサツマイモは小建中湯に近い作用を持つ」と述べています。焼き芋がそのままで “漢方薬代わり”になる――まさに薬膳による食養生の象徴的な例といえるでしょう。

★サツマイモ × ロクキョウの相乗効果
和漢SINCAでは、北海道産のサツマイモと同じく北海道産の鹿膠(ロクキョウ)を組み合わせ、伝統和漢と最新の化学の両面から養生を提案しています。
・陰陽バランス:サツマイモ(陰)とロクキョウ(陽)が調和
・食薬補完:サツマイモ=食材、ロクキョウ=和漢素材。安全性と機能性を両立
・動植物兼備:植物性栄養と動物性栄養を吸収する際の受け皿として必要な
「健康な胃腸」を養うにもさつまいもは最適な食材です
・気血双補:気と血の両方を補い、体力と血流を改善
・脾腎双補:「先天の本=腎」と「後天の本=脾」を同時に補い、真の健康長寿へ

北の大地・北海道から、脾と腎を補い、気血を養う和漢の知恵をすべての人へ。
それが、サツマイモとロクキョウの組み合わせが持つ大きな価値なのです。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました♪

次回予告🎤
「女性と阿膠」についてお届けいたします。
どうぞお楽しみに♪

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