和漢のいろは Wakan no iroha
秋の味覚で不調を改善しよう!
秋の味覚で不調を改善しよう!
こんにちは、漢方薬膳アドバイザーの杏仁美友です。すごしやすい秋の期間は短いですが、「実りの秋」というように、穀類や果物、木の実など多くの収穫が楽しめる時期でもありますよね。今回は秋に旬を迎える食材をピックアップし、それぞれの特長やオススメのタイプをご紹介します。
秋の味覚、イモ類で気力体力をアップ
全体的にイモ類には、元気をつけ、胃腸の機能を整える作用があります。カラダを温めも冷やしもしない、穏やかな平性なので、どんなタイプにも用いることができるのもイモ類の良さ。その中でも、長いもはカラダに必要な水分を補う作用が高く、さつまいもは便秘を解消する効果が期待できます。一時ブームだったタピオカ。実はキャッサバという根茎から作られたデンプンです。気を補い、消化吸収機能を高めてくれます。
秋の味覚、サンマやサケで血行を良くする
「秋刀魚」と書くように、秋を代表する魚でもあるサンマ。血栓予防作用や生活習慣病の予防に役立つIPAやDHAを多く含みます。薬膳でも「活血」といって、血流を良くすると言われています。サケも同じように活血作用があるほか、気や血を補い、お腹を温める作用もあります。どちらも血流が悪く、肩こりやシミができやすいタイプにオススメです。
秋の味覚、銀杏や栗で精力をつける
木の実には、子孫繁栄するために必要な生命エネルギーや栄養がたくさん詰まっています。栗はカラダを温め、腎の機能を高めて足腰を丈夫にする働きがあります。渋皮には血行を促進し、抗酸化作用もあるのも注目すべき点です。銀杏は肺や腎に作用し、から咳や喘息を止める生薬でもあります。頻尿にもよく、子どもの夜尿症の予防や、女性のおりもの、男性の遺精にも効果があるとされます。ただし、アルカロイドという毒成分を含んでいるため、食べすぎには注意してください。
肺を潤し熱を冷ます梨や柿
梨は80%以上が水分で、カラダの熱を冷まし、咳や痰を鎮める作用があります。乾燥や声の使い過ぎでのどが痛むときも適しています。梨特有のシャリシャリした食感は石細胞によるもので、腸を刺激して便通を良くする効果も。柿も梨と同様に肺を潤して咳や痰を鎮めますが、カラダを冷やす作用が高いので、冷え性や下痢気味の方は分量に気を付けましょう。
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