和漢のいろは Wakan no iroha
男性更年期の話
男性更年期の話
皆様、こんにちは。和漢SINCAスタッフです。ようやく秋らしい気候となりましたね。さて、女性のイメージが強い「更年期障害」ですが、実は男性にも・・一見、「一時的な疲れ(ストレス)なのかな?」と思いきや。気が付けば長引いてしまい、仕事もプライベートも辛い毎日になっていませんか?今回は、更年期と上手に付き合って年齢変化に負けずに元気に暮らせる秘訣をご紹介いたします!
男性更年期についての解説項目
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■辛い症状、覚えありませんか?
■男性更年期障害の主な原因とは
■和漢的対処法
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男性更年期の症状
・イライラしたり、怒りっぽくなった
(家族やパートナーからの指摘を受けた)
・不安や気分の落ちこみ
・やる気の低下
・ねむりづらい・寝ても疲れが残る
・性欲の低下、勃起不全
・発汗、ほてり、冷え
・動悸や息切れ
・めまい・倦怠感
男性更年期のポイントは
やはり、男性ホルモン(テストステロン)減少なのです。でも、女性と違い年齢変化で一定の分泌量減少があるというよりも、その人その人によって減少のタイミングにかなり個人差が。さきほどあげた症状を感じていても「あ、これって更年期障害なのかな?」と気づくのが難しい点があります。むしろ、日常のストレスや肥満など体形変化などによって加齢+αの原因で男性ホルモン(テストステロン)分泌減少が加速してしまっている可能性大・・・
男性ホルモンについて
ただテストステロンは、生殖行動のものだけではありません。活力、記憶力・集中力、筋肉・骨の形成にも影響を与えているので、体調面で様々な症状につながりやすいのです。現代男性のテストステロンの減少の大きな要因になりやすいのがやはり「ストレス」。強いストレス、続くストレスの積み重なりでストレス対抗ホルモン「コルチゾール」が増やされるとともに副腎が疲れてテストステロンの分泌量が減ってしまいます。
男性更年期と「腎」の関係
和漢では、生殖機能や生命の根本エネルギーを司るのは五臓の中の「腎」。男性更年期も「腎」のケアは切り離せません。「腎」に貯蔵される生命エネルギー「命門の火」はよくろうそくにともる火のように表現されます。ろうそくの「ろう」がいわば自分が蓄えている生命エネルギーです。生活習慣の乱れや生活習慣病、そしてストレスでその「ろう」の燃焼は加速します。
「昔のように頑張れない」
「若い頃はできていたのに」
「同い年のあいつは
元気そうだけどなんで・・」
といった、体調のお悩みにつながってしまうのです。
腎の力の強化を
腎を補うことを「補腎」といいます。年齢を重ねても若々しく元気でいるために欠かせないケアです。
加齢以外で腎が弱る原因となりやすいのは
・過労
・睡眠不足・睡眠の質の低下
・ストレス
毎日やりがいをもって頑張っているほど腎に負担がかかってしまい、気づけば・・となってしまいそうですよね。「補腎」はそんながんばる人のための必勝法でもあります。過労や睡眠、ストレスに気を付けながら「補腎」素材を取り入れて「腎」の力をより強化していきましょう。
男性更年期対策に
「血肉有情の品」という言葉があります。これは動物由来の素材に使われる表現で薬効が高く、免疫力やホルモンの働きや脳の働き、エイジングケアなどに働きかける力が強い素材。その中でも鹿と亀が代表的なものです。鹿は陽の力が強く、亀は陰の力が強いので、体質によってほてりやすい方には陰の力で、冷えやすい方には、陽の力でバランスを取り将来に向けて「腎」の力を補い支えていくことが「男性更年期」の対策にもつながります。
男性更年期対策に
和漢が「更年期ケア」に向いているのは、自分の弱い部分を把握して長く続けていけるケアを見つけられることです。五臓図を見てみましょう!腎はとなり合う「肝」「肺」内側の矢印では「心」「脾」ともつながっています。五臓は他の臓器と支えあい、抑制しあって働きます。腎だけでなく自分の負荷が大きい部分も(ストレス過多や飲酒が多いなら「肝」・・など)合わせてケアすることが大切。
更年期はご自身がつらい毎日を過ごす上に、パートナーや家族関係にも影響を及ぼすことです。男性も女性も、将来のために今一度ご自身の体の声に耳を傾けてむきあっていただくきっかけになると嬉しいです。
監修:Dr.Tei Ken
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