和漢のいろは Wakan no iroha
湿疹ケアにアキョウ
湿疹ケアにアキョウ
皆様、こんにちは。Dr.Tei Kenです。ようやく、秋を感じる気候になってきました。今日は湿疹ケアについてのお話です。
湿疹の原因とは
かの楊貴妃も使っていたアキョウ。美容・美肌・美髪にいいと知られています。よくお客様から、手のひびやあかぎれ、アトピー性皮膚炎が出なくなった。とのうれしい感想をいただくことがあります。アキョウは皮膚病に対しても力を発揮します。
湿疹のタイプ
皮膚病の中でも、湿疹は季節の変わり目に出やすく、治りにくいので厄介です。そして、急性湿疹タイプと慢性湿疹タイプに大きく分けられます。急な赤い発疹、ぶつぶつ、水ぶくれ、化膿、かさぶたができる症状を急性湿疹と言います。また、再発を繰り返していると、皮膚が乾燥して厚ぼったくなり硬くなってきます。このような状態を慢性湿疹といいます。
痒みが生じるわけ
東洋医学では、湿疹の痒みは体内の「風邪」のせいだと考えます。体内の「風」は目に見えませんが、皮膚の痒みや、脳卒中などを引き起こします。体内で「風」が生じる原因のひとつに「血虚」があります。血が不足すると体内で「風」が生じやすくなり痒みが出てきます。このため、血を補って体内が潤うと「風」が生じにくくなり「風」から来る痒みが収まります。
体の内側から潤すアキョウ
アキョウは補血効果が高く、唐時代の名医は、薬学書「本草拾遺」で「風」を治すのにアキョウが一番良いと説いています。アキョウが配合された漢方薬の「黄連阿膠湯」は、慢性湿疹や皮膚掻痒症などの皮膚病にもよく使われます。弊社の研究においても、皮脂欠乏性湿疹(乾皮症)にアキョウが有効であることが示唆されました。
アキョウの活用を
ただし、湿疹は「風邪」だけではなく、特に急性湿疹の場合、不摂生によって生じやすい「湿邪」「暑邪」といった原因も関わっているので、ケースバイケースで対処法が異なります。一般的に慢性湿疹で痒みがあり、やや痩せ型の方にはアキョウが役立ちます。ちなみに、急性湿疹の場合、「黄連阿膠湯」にも配合されている卵黄から作られた卵黄油を患部に塗ると有効です。
アキョウは美容だけでなく、皮膚の病気にも働きかけます。アキョウを上手に取り入れて、肌や髪のコンディションと注意深く対話してみてください。
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