和漢のいろは Wakan no iroha
亀板と亀板膠の効能とは〈3〉
亀板と亀板膠の効能とは〈3〉
皆様、こんにちは。Dr.Tei Kenです。前回の亀板と亀板膠の効能とは<2>に続き、今日も亀板膠に関するお話です。
亀板膠の薬効
前回、亀板よりも亀板膠が良いことを説明しました。「陰を滋す、血を補う、止血。陰虚による血虧、労熱骨蒸、吐血、鼻血、煩熱による驚悸、腎虚による腰痛、足膝痿弱、崩漏、帯下を治す。」中薬大辞典に記載されている亀板膠の薬効の一部です。今回は亀板膠の研究論文及び臨床治療報告をご紹介します。
亀板膠の生殖関係に対する凄い薬効
キイロショウジョウバエを用いた試験において、亀板膠添加エサ投与群は、対照群と比較して、子が33.25%～97.60%、孫が148.48%～193.65%増殖。亀板膠による繁殖力の向上が確認できました。男性不妊の原因の約90%が精子減少症(乏精子症)、精子減少・無力症、液化不全等の造精機能障害です。湖南中医薬大学付属病院など多くの中国の病院では、【亀鹿二仙湯】や【左帰丸】を加味して行った臨床治療で、造精機能障害が改善され、得られた治療成果を論文化しています。
亀板膠と鹿角膠を薬対配合
【亀鹿二仙湯】も【左帰丸】も、亀板膠と鹿角膠を薬対(薬効および治療効果を増強し,治療範囲を拡大し,方剤における組み合わせの基礎)にした配合が特徴です。亀板膠は女性不妊にも効果があり、多くの論文が発表されています。
加齢による諸症状、難病にも
亀板膠は、年配の女性に多く見られる骨粗鬆症のみならず、変形性関節症の治療効果が確認されています。また、亀板膠は認知症への効果が示唆され、臨床治療に普及しつつあります。さらに、亀板膠の難病に対する効果が明らかになってきました。
亀板膠の可能性
ギラン・バレー症候群(末梢神経が障害されることによって脱力・しびれ・痛みなどの症状が引き起こされる病気)。骨髄異形成症候群(骨髄中の造血幹細胞に異常が起き、正常な血液細胞が造られなくなる病気)。重症筋無力症(神経筋接合部と呼ばれる神経と筋肉のつなぎ目が破壊されることで、筋力の低下、疲れやすさ等の症状が現れる病気)。さらに強直性脊椎炎等に効果が証明されています。
亀板膠で健康維持を
なお、亀板膠の抗ガン作用も検証されています。亀板膠の最も重要な効能は、抗老化=健康長寿です。健康を保ち寿命を延ばす。昔の皇帝も夢見て亀板膠を摂取していました。皆様も、亀のように、健康長寿でいられますように。
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