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和漢のいろは Wakan no iroha

身近な薬草、タンポポ

皆様、こんにちは。Dr.Tei Kenです。あっという間に5月も後半ですね。今日はタンポポのお話です。

タンポポが花盛り

北海道では、春に一面に広がる黄色いタンポポを楽しめます。グループ会社の北海道鹿美健に来ています。敷地内はセイヨウタンポポが主です。北方系のシコタンタンポポも自生しています。

タンポポは生薬になれる薬草

実は、タンポポは薬草です。春・夏の開花前か開花直後に根ごと掘り出します。泥をきれいに洗い落として日干しして、生薬の「蒲公英」になります。【中薬大辞典】には「清熱し解毒する、利尿し結を散らす(できもの、塊を解消すること)」。また、「急性乳腺炎、リンパ腺炎、胃炎、肝炎、尿路感染等を治す」との記載があります。近年の研究で、蒲公英の抗感染作用が証明され、広く感染性炎症に応用されています。

≪蒲公英の用法≫

1.【新修本草】(唐時代):「婦人の急性乳腺炎を主る。水で蒲公英を煮た汁を飲み、患部に蒲公英を貼る。」
2.【本草綱目】(明時代):「毛髪を黒くする」
3.【医林纂要】(清時代):「乳汁を通す」

タンポポの活用法

蒲公英は、飲用はもちろん、塗布でも使えます。母乳にも良く、抗生物質を使いたくない方にお勧め。便秘改善にも効果的です。上記は一部の事例だけですが、他の症状にも活用できます。

タンポポの優れた効用

また、蒲公英は胃の火熱を外に出す事に優れています。一般的に火熱を外に出す生薬は、寒涼性のものが多いです。そのためたくさん服用すると身体を冷やしてしまう恐れがあります。蒲公英は、そのような心配がありません。胃気の産生(胃の消化機能)にも良いです。便秘がちで口臭のある方は、蒲公英が最適と思われます。

平凡さに秘められた魅力

随所にあり安価でありながら、よくある症状や体調不良に働く。そこが蒲公英の面白く、好感を持てるところです。ロクキョウとの相性が良い点にも惹かれます。効能が多いのに蒲公英の活用方法があまり知られてないのが残念でなりません。

タンポポを食べてみよう

蒲公英は山菜でもあります。私は毎春、鹿美健敷地内の蒲公英を食べています。地上部を採取し、きれいに洗い、生のままでサラダに。また、炒めたり、てんぷらにしたり。少し苦みがありますが、薬効を発揮してくれます。ぜひお試しください。


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