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和漢のいろは Wakan no iroha

2024.04.17

安眠に「ハスの実とナツメのデザート」

安眠に「ハスの実とナツメのデザート」

こんにちは、漢方薬膳アドバイザーの杏仁美友です。新年度で緊張が続く方も多い時期。今日は不眠対策の薬膳を紹介します。

不眠の悩み

「春眠暁を覚えず」ということわざがあります。気候がいい春はベッドから起き上がるのが億劫に。ついつい二度寝したり寝過ごしてしまいがちですよね。でもそれって、とっても幸せで健康の証拠だったりします。世の中には不眠に悩まされる人が多いようです。今や20%、つまり5人に1人は睡眠障害があるというデータがあるそうです。

不眠は陽の状態が強いのが原因かも

中医学では、夜ぐっすりと眠るためにはカラダの機能が落ち着き、活動が静まる。つまり「陰の状態」が優位にならないと入眠できないといいます。具体的には、カラダの熱を冷ます機能が弱い。精神が高ぶってしまう。飲食の不摂生など。夜休めなくてはいけない内臓の機能がずっと動いていると、カラダは陽に傾きます。

不眠の原因あれこれ

心の機能を補う原料である栄養物質がない場合も、浅い眠りになったりします。このように、心労やストレス、飲食などの影響で体内の陰陽バランスが崩れる状態。これが、不眠の原因になる事が多いようです。

漢方での対策

寝つきをよくする漢方薬では、酸棗仁湯が有名です。もちろん体質や症状によって処方は異なります。このお薬は体力不足だったり、心身が疲れているときに有効。比較的穏やかな作用なので勧められやすい漢方の一つです。このお薬のメインになっているのが酸棗仁というサネブトナツメの種子です。薬膳料理や火鍋などによく出てくる赤くて丸いナツメの親戚でもあります。

不眠によい薬膳

ということで、今回は精神安定にもいいナツメ。そして同じく心労性の不眠や動悸によいハスの実。これらを使用したデザートを作ってみました。ナツメとハスの実は酸棗仁湯と同じように滋養作用があります。精神を落ち着かせて眠りの質を高めてくれます。疲れがたまってなかなか寝付けないような時にオススメですよ。

◆「ハスの実とナツメのデザート」の材料 3~4人分

●ハスの実…20個
●ナツメ…4個
●白きくらげ…10g
●氷砂糖…40g
●レモンスライス…1枚
●水…5カップ

◆「ハスの実とナツメのデザート」の作り方

1.ハスの実と白きくらげはたっぷりの水に入れ、1時間ほどつけておく。白きくらげは硬い部分があれば手でちぎっておく。
2.鍋に1と水、氷砂糖、ナツメをいれ、弱火~中火で40分ほど煮込む。
3.中身が柔らかくなったらレモンスライスを加え、ひと肌程度に冷めたら器に盛る。

◆「ハスの実とナツメのデザート」のポイント

● ハスの実の中央には「蓮心」という芽がはいっている場合があります。心の熱を冷まし、夏の暑さなどでほてって眠れないようなときに効果的。ですが、苦い味がするので苦手な方は取り除くとよいでしょう。
● レモンはなくてもOKですが、加えるとさっぱりと頂くことができます。桂花陳酒などのお酒を少量たらしても美味しいです。


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