和漢のいろは Wakan no iroha
精神安定に「しじみとトマトのリゾット」
精神安定に「しじみとトマトのリゾット」
こんにちは、漢方薬膳アドバイザーの杏仁美友です。4月から新しい環境に変わった方もいらっしゃると思います。いままでの習慣と異なると、誰でも最初は戸惑うことが多いですよね。
精神不安定になりやすい春
さて今回は、そんな気分がフワフワする春にオススメの食材を使ったレシピを紹介します。春は花粉症や風邪などのトラブルもあります。陽気とともに自律神経の不調が起こりやすくなります。イライラしたり、その逆で憂うつな気分になったり。精神が不安定になるのもそのひとつです。
精神不安には貝?
薬膳では、アサリやシジミ、牡蛎などの貝類をよく使います。のぼせを解消したり、心身の機能を落ち着かせ、精神不安によい食材だからです。今回は貝類といっしょにトマトを使います。トマトは消化を促進したり、自律神経の調節を司る肝の機能をサポートしてくれます。これをご飯からつくれる簡単リゾットにしてみました。
◆「シジミとトマトのリゾット」の材料 2人分
●ご飯…300g(お茶わん2杯分) ●シジミ…150g
●トマト…1/2個 ●三つ葉かセロリの葉…ひとつまみ(お好みで)
●鶏がらスープの素…小さじ2
●バター…10g ●水…1カップ ●白ワイン…大さじ2
●塩・こしょう…適宜
◆「シジミとトマトのリゾット」の作り方
1.ご飯はザルに入れ、流水でさっと洗い、水けをきる。
2.フライパンに砂抜きしたシジミ、バター、白ワインを入れて蓋をし、貝の口が開くまで蒸し煮にする。
3.2 に鶏がらスープの素、水、ご飯を加えて2分ほど煮る。
4角切りのトマトを加え、さらに1分ほど煮る。塩・こしょうで味を調え、お好みで三つ葉やセロリのみじん切りを散らす。
精神不安にシジミ
シジミは肝機能を高め、解毒作用があるので二日酔いによいとされます。薬膳ではカラダの熱を冷まし、余分な水分を排出。そして不眠や動悸などの精神不安によいといわれています。
気分を鎮める食材
なお、今回は生米ではなく炊いたご飯で作ります。加熱時間が短いのが嬉しいところ。ご飯でリゾットを作る場合、水でさらすことで粘り気がとれます。彩りにそえた三つ葉やセロリは、こもった熱を冷まします。そして、気の流れをスムーズにし、イライラした気分を鎮めてくれる作用もあります。ほてって眠れない方に。またはカッカしてカラダが熱い、などの症状にもオススメです。
精神安定用方剤
ちなみに、漢方薬で精神安定や不眠に用いる方剤があります。「柴胡加竜骨牡蛎湯」という有名な漢方です。この中に配合されている牡蛎は牡蛎の殻です。主成分は炭酸カルシウム。鉱石類は鎮静作用があるものが多いです。心身の機能を正常にさせるのによいとされています。
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