和漢のいろは Wakan no iroha
ロクキョウのひとつ「鹿皮膠」と免疫の深い関係〈2〉
ロクキョウのひとつ「鹿皮膠」と免疫の深い関係〈2〉
皆様、こんにちは。Dr.Tei Kenです。季節の変わり目は、免疫力が気になります。前回に続き、鹿皮膠が免疫に与える影響に関してお話します。
免疫の曲がり角にショック!
様々な感染症に対抗してくれる免疫機能。免疫システムの「司令官」的存在がT細胞です。このT細胞がなくなることは生体にとって致命的です。しかしながら人間は40代頃からT細胞の機能が弱くなります。加齢に伴い免疫機能は低下してしまいます。なぜならば、T細胞を成育する器官である胸腺の衰えが影響するからです。
免疫のカギが脂肪に?
T細胞は他の免疫系細胞と異なり、胸腺で成育されて分化します。そのため、胸腺(Thymus)の頭文字を取りT細胞と命名されました。胸腺は、骨髄で生まれた未熟なリンパ球を成熟したT細胞に育てる“成育担当臓器”です。胸腺で免疫細胞が盛んにつくられるのは新生児から小児期です。思春期頃には胸腺の重量が最大30~40g程度に達します。
しかし、成人後にはなんと半分程度に小さくなります。そして加齢とともに退縮します。60歳前後には脂肪組織に置き換わってしまうとされています。
鹿皮膠で胸腺が変わる?
何とか胸腺の衰えを抑えられないものでしょうか。それなら胸腺の機能を強化できればいいのでは。そう感じた方は少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。鹿皮膠の胸腺に対する影響に関して研究が行われています。低・中・高用量の鹿皮膠を正常なマウスに与えた3群。いずれも、対照群より胸腺の重量を顕著に増加させたのです。この結果から、鹿皮膠は免疫機能の向上に役立つと考えられます。
免疫力で健康維持を
鹿皮膠の免疫に関する研究データは他にもたくさんあります。鹿皮膠は免疫に役立つことが明らかになった今、皆様の健康維持の一助となれば幸いです。理化学研究所が「キラーT細胞※は新型コロナウイルスに殺傷効果を持つ」と発表した例もあります。皆様が日々の予防によりウイルスに感染しないよう祈っております。
※T細胞の一種。細胞性免疫に関わる
ロクキョウのひとつ「鹿皮膠」と免疫の深い関係<1>はこちら
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