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和漢のいろは Wakan no iroha

漢方で、おいしく冷え対策

皆様、こんにちは。Dr.Tei Kenです。少しずつ春の気配を感じますね。それでも朝晩は冷えますのでまだ養生が必要です。今日は冷え対策についてのお話です。

冷え対策は生姜だけではダメ

冷え対策というと、まず「生姜」を思いつきます。たしかに、生姜は身体を温めてくれます。しかし、生姜だけでは根本的な解決には繋がりません。

冷え性、東洋医学の場合

1.気が足りない(気虚)
2.血が足りない(血虚)
3.陽が足りない(陽虚)
4.気の流れが不調(気郁、気滞)
このように4タイプに分類されます。そして大抵は「血」と「気」に問題があります。そこで「血」と「気」に働きかけるアキョウ、ロクキョウを摂取。すると、ポカポカになったというお声が多いのです。

冷えに効くスープタイプの漢方薬

これらの冷えタイプに万能でおすすめなのが「当帰生姜羊肉湯」という漢方薬です。素材は至ってシンプルです。生薬の当帰10g、生姜15g、ラム肉250gを煮込んだもの。お肉を食べてスープも残さず飲み干します。生姜は寒を散らす効能があります。しかし、肝心な「血」を補い、循環させる力がありません。ここがうまくいかないとその場しのぎになってしまいます。そこで、血を補って整える当帰と、気を益し虚を補う羊肉と合わせて効果を高めます。

冷えが引き起こす諸症状に効く

「当帰生姜羊肉湯」は漢時代の名医、張仲景による医学書『金匱要略』に記された正真正銘の漢方薬です。冷え性のみならず、冷えによる様々な諸症状にも有効です。実際の臨床事例を紹介します。しばらく継続して摂取することで、生理不順が改善して生理痛がなくなる。不妊で悩んでいた方が半年ほど摂取して自然妊娠できた等があります。この他にも貧血の改善や風邪予防にも有効です。

冷え対策の知恵

「当帰生姜羊肉湯」は漢方薬なので体感も抜群です。一方で、身体の寒気を取り除きカラッとする性質があります。そこを和らげながら効果を一層向上させる方法とは。それは血を補い気を益し、体を内側から潤す効能のある「アキョウ」を2、3g加えること。そうするとさらに体感が良くなります。当帰は近所の漢方薬局、もしくはインターネット通販でも購入できます。冷え対策に本腰を入れたい方はお試しください。
当帰の花


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