血液、老化していませんか？【2】

皆様、こんにちは。Dr.Tei Kenです。今日は血液、老化していませんか？【1】に続き、血液の話2回目です。

血液と美と健康との関係

前回、血液の老化は身体の老化に繋がると実証された研究を紹介しました。血液は美と健康の保持、生きるための酸素や栄養素、ホルモンの運搬。そして老廃物の排出に至るまで鍵を握ります。血中の老化に影響する物質が薄まることで若返りが可能ですが、簡単にいかないのが残念です。“自身で造血力を向上させ、若い血液が生まれることで老化した血液の割合が減り、結果的に若返りが可能ではないか？”。こう仮定した北海道のエゾシカ由来・鹿皮膠の研究成果を紹介します。

鹿皮膠の造血作用（がんへの作用）

シクロホスファミド （CTX）は抗がん剤の一つ。重大な副作用があります。免疫を担う細胞（白血球）、酸素等を運搬する細胞（赤血球）。そして正常な血液凝固を担う細胞（血小板）の産生を減少させます。さらに造血機能及び免疫機能を低下させます。コバルト60ガンマ線（60Co-γ線）照射は放射線治療の一つとしてがんの治療に使われます。有害事象として、白血球、血小板、赤血球減少等が挙げられます。CTX投与や60Co-γ線線照射の手法を用いて、マウスの赤血球、白血球、血小板を減少。その後鹿皮膠を投与した研究では、細胞が顕著に増加、鹿皮膠の造血効果が実証されました。

失血性貧血に対する効果

貧血の原因の一つに失血があります。月経異常や胃・十二指腸潰瘍、外傷等で失血性貧血が発症するリスクがあります。失血性貧血マウスに7日間鹿皮膠を経口投与。すると、赤血球 (RBC)、ヘモグロビン（HGB）、ヘマトクリット（HCT）の全てで失血前の含有量までに回復。様々なマウスで実験を行い、いずれも鹿皮膠の造血効果を確認できました。ちなみに、鹿骨膠、鹿角膠でも同様の効果が見られました。

造血力を上げよう

血液の老化は造血力の向上で改善できれば、若さが保てるはずです。特に女性は生理後の貧血や肌荒れ、抜け毛等の悩み。そして血液老化による慢性的な不調、更年期症状などの不調を誘発する可能性が高いです。対策として造血力の向上が大事です。さらに、体温を保つのは血液。冬に備えた冷え性対策も兼ねて、鹿膠で造血力を上げましょう。

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