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和漢のいろは Wakan no iroha

もうすぐ梅雨の時期ですね。ジメジメして蒸し暑い通勤電車の中で、自分の体臭が気になる方もいるのではないでしょうか?
中国ではその昔、身体の内側から香りを出すという漢方がありました。唐の時代の『薬王』と呼ばれる人の漢方書『千金翼方』の中に、「十香丸」という漢方薬があります。服用することにより、5日で口から香りが出て、10日で身体から香りが出て、30日で骨から香りが出て、50日になれば、遠くまで香りを発するようになるというものです。
本当かな?と思うところではありますが、しかし、この『千金翼方』はデタラメの著書ではありません。いま国内で『漢方薬』と認める漢方処方や、お正月におなじみの『屠蘇散』を含め、多く収載されています。
時は変わりますが、清の時代、新疆ウィグル族から選ばれた妃がいました。彼女の名前は「香妃」。伝説によると、香妃は全身から香りが匂い立ったとか。その香りは、生まれつきとの説もあれば、漢方を飲んで香りを出したとの説もあります。その漢方の配合は、麝香・沈香・白檀香・青木香・零陵香・甘松香・䋋香・丁香などです
身体から自然と香るとは、大変魅力的だと思い、弊社で商品化しようと考えましたが、残念ながら、ほとんどサプリメントに使えない素材だったため、開発は断念せざるを得ませんでした。

香袋

中国で 、梅雨の季節がある地域では、香る生薬を袋に入れて「香袋」という物を作るといった手法があります。香りを発するだけでなく、健康にもいいと評判です。昔、裕福な家の女性の部屋には、必ず「香袋」があったというくらい人気のある物です。
日本にも「香り袋」または「匂い袋」と呼ばれる物が古くからあるように、欧米でも似たような「サシェ」があります。サシェにはハーブやドライフラワーを入れたり、精油や香水を含ませた綿を入れます。
古今東西、「におい」は人々の関心を強く集めていたことがうかがえます。香妃のように自ら良い香りを出せたらステキですが、なかなかそうはいきません。しかし、自分のにおいを必要以上に気にして、冷や汗をかき、逆に悪化するということも考えられます。自分のにおいを気にして病院に足を運ぶ人の多くが、特に問題はなく、気にしすぎだと診断されるそうです。さりげなく、におい対策をするくらいが丁度いいのかもしれませんね。